【レース回顧】2007スプリンターズS2007-10-01 23:34:27

 秋のG1(JPN1)シリーズ、その第1弾を制したのは、3歳牝馬のアストンマーチャンでした。

 2歳だった昨年のシーズンから、アストンマーチャンはその出色なスプリンター能力を、再三に見せつけてきました。
 それでも、前走休み明けとは言え、掲示板をはずしてしまった結果もあり、歴戦の古馬を相手にいきなり勝てるとは、僕は予想できませんでした。不良馬場がどう影響したかはわかりませんが、どちらにしても予想以上の強さを、褒め称えるしかないでしょう。

 3歳牝馬の身でスプリンターズSを勝つと言えば、ニシノフラワーを思い出してしまいました。脚質はまったく違っていますが、2歳の早い段階から頭角を現したところは、同じです。
 但し、アストンマーチャンは同世代のライバルが強力なこともあり、これがようやくのG1(JPN1)初制覇です。早熟であるなのは間違いないが、だからと言って、早く散ってしまうとは限りません。
 デュランダル引退後、王者不在となっているスプリタンーズ戦線だけに、長く活躍してほしいものです。

 勝ち馬の話に終始してしまいましたが、サンアディユもまた素晴らしい能力を示しました。前走の圧勝は、まったくフロックでないことを証明できたと思います。

 それにしても、3歳馬を中心に、牝馬強し!の流れに変わりはないようです。

【観戦記】K-1 WORLD MAX 2007~世界一決定トーナメント決勝戦~2007-10-04 00:53:51

 職場の飲み会が長引き、結局途中からのテレビ観戦となりました。

 テレビをつけたら、ちょうど魔裟斗とアルトゥール・キシェンコの準決勝が始まるところでした。
 おっ、魔裟斗があのブアカーオに勝ったのか、と、いきなりのびっくりでした。
 しかし驚くに当たらないぐらい、この日の魔裟斗の調子がよかったようです。強敵に臆せず積極的に打ち合うし、キシェンコをノックアウトしたフックなど、パンチはその切れも、スピードも最高レベルだったと思います。

 ただ、やはりブアカーオに勝つのに無傷でいるのはさすが無理で、どうやら足にダメージを負っていたようです。そして不安が顕在化したのが、アンディ・サワーとの決勝戦です。
 その決勝戦、魔裟斗は相変わらず凄い気合いで打ち合いに出たが、サワーのローキックを食らって、足のダメージが加算されると、ついに立ち上がれなくなり、TKOと宣告されました。

 一方のアンディ・サワー、これでブアカーオに並ぶ2回目のグランプリ優勝です。
 やはりMAXでは、総合力でこの2人が抜けていて、魔裟斗やクラウスなどの数人がそれに続く、という勢力構図でしょうか?
 とにかく、アンディ・サワーは相変わらず素晴らしいコンビネーションです。ローにヒザ、左右フックとレバー打ちのボディ、時にはハイキックもまぜて、多彩な攻めを見せています。

 準決勝のアンディ・サワー対アルバート・クラウスは、特にいい試合だったと思います。
 サワーが凄いなのは無論のことですが、クラウスのパンチも多彩で、全盛期の力を取り戻した感があります。
 それに、両者の気合いもすごく、3ラウンド戦って、ほとんど休まず、一歩も譲らなかったので、これぞ MAX、やっぱり技術的に、スピード的にすごいな、と思いました。

気軽にできる遊び(1)~「私家版百科辞典」2007-10-07 02:27:26

 何人かが集まって、ペンと紙があれば、いつでもできる遊びの1つです。
 おもしろくなるか、つまらなく終わってしまうかは、参加者の真剣さによりますが。


 クイズ形式となるゲームなので、出題者が必要です。基本的に、参加者が順番に出題するといいでしょう。

 出題者は、自分しか答えを知らないであろう言葉を問題に出します。人名、地名、専門用語......あまり私的なことを除けば、なんでもいいかと思います。
 次に、参加者全員が出題された言葉の説明を紙に書き、ほかの人に見せず、出題者に渡します。
 出題者は、もちろん本当の正解を書けますが、ほかのメンバーは、適当にそれとらしい文章を書きます。例え万が一正解を知っていても、ここではわざと間違った答えをこしらえる必要があります。

 全員から回答の紙をもらったら、出題者はそれらに適当な番号を付けて、順番に読み上げます。
 出題者を含めた参加者が、例えば4人なら4択、5人なら5択のクイズになります。
 ここで、出題者を除き、全員がクイズの正解が何番かを当てて、再度紙に書いて出題者に渡します。
 そして、出題者が正解を発表します。


 ちょっと面白いのは、このゲームの点数計算です。
 僕らがやっていたのは、クイズに正解した人は3点がもらえて、はずした人がいれば、出題者に1点と、その間違った選択肢を作った人に2点が入る形です。
 つまり、正解を知らなくても、出題者の嗜好、専門を頭に入れ、もっともらしい回答を作れた人に、点数が入りやすくなります。

 1問が終わると、出題者が交代します。
 何周をまわすかをあらかじめ決めて、全問が終わった後に点数を集計し、一番点数が高い人が勝ちとなります。


 一番必要なのは、参加者の質です。それと、気の置けない仲間が集まるかどうかです。
 ちょっと慣れれば、一応上に書いた形でおもしろく遊べましたが、出題するのが難しいと感じるなら、本物の百科辞典などを置いて、出題者がなかから問題を選ぶのもいいかも知れません。

気軽にできる遊び(2)~「ダイヤモンドのオークション」2007-10-07 03:03:22

 このゲームは、3~6人ぐらいで遊ぶものです。
 トランプのダイヤのカード13枚だけ使いますが、手元になければ、紙に1から13までの数字を書いたものを使っても、なんら問題ありません。


 参加者は全員円を囲む形で座り、一定額の資金(例えば1000ドルとか)を持って開始します。
 そして、誰かが13枚のカードを適当にシャッフルして、1枚ずつめぐって、順番にオークションに出品します。

 実際のオークションと違って、このゲームでは、出品されたダイヤモンドごと、最高額の1000ドルからスタートします。
 全資金をはたいて1枚のカードを競り落とす人は、普通はあまりいないので、そこで各参加者が順番に、10ドル~100ドルの範囲内で、競り値を落としていきます。
 ここで値段を落とした人を除く各参加者は、自分の残金も見ながら、その値段で競り落とすかどうかを決めます。
 ダイヤモンドを競り落とすなら、みんなに宣言(コール)し、残資金を減らして、カードを手元に置きます。

 全部の13回のオークションが終わればゲームは終了し、競り落としたダイヤモンド(カード)の合計点数が一番高い人が、優勝者となります。


 たぶんこの遊びで勝つコツは、ダイヤモンドの数(点数)と 、自分と他人の懐具合を、うまく計算して決断することだと思います。
 残念ながら、僕もだいぶ前に1回遊んだだけなので、まだそのコツを掴んでおりません。

 実際遊んでいくと、13枚のカードだけだと少ないと感じるようになるかも知れません。適当に増やしてもいいでしょう。

ディラントーマス2007-10-10 06:42:48

 今年の凱旋門賞は、4歳馬のディラントーマスDylan Thomasが勝ちました。

 キングジョージ&クイーンエリザベスSも勝っていて、同じ年に欧州古馬の2大レースを勝ったのは、なんとあの神の馬・ラムタラLammtarra以来だそうです。
 (モンジュMontjeuは、1999年の凱旋門賞と、翌2000年のキングジョージを勝っていました。)

 ディラントーマスは去年もアイルランド・ダービーと、アイルランド・チャンピオンSを勝ち、今年のガネー賞とアイルランド・チャンピオンS連覇を入れて、G1はこれで6勝目でしょうか。

 次走はブリーダーズCへ参戦が伝えられています。すでにとにかく、名実とも超一流馬ですが、さらにブリーダーズCも勝つと、間違いなく歴史的名馬に名を並べることになるのでしょう。

ノーベル文学賞2007-10-11 23:15:00

 ホームページを見たら、ノーベル・文学賞の選考結果が出ました(http://nobelprize.org/nobel_prizes/literature/laureates/2007/)。

 ドリス・レッシング(Doris Lessing)が選ばれたのは、もしかしてかなり大穴だったのではないでしょうか?

【読後感】「フランス文学案内」 渡辺一夫、鈴木力衛 著2007-10-11 23:22:29

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 題記の「フランス文学案内」は、岩波文庫別冊に入っている古い文庫本で、もう1冊の「英語発達小史」と一緒に古本屋で入手しました。
 残念ながら後者は途中で挫折してしまい、いまのところ、最後まで読む目処が立たない(笑)ので、予定を変え、前者だけまずメモ代わりを書きます。

 と、実はこの「フランス文学案内」のほうも、なんだかごちゃごちゃしていて、自分ではスイスイ読めませんでした。

 作者の整理がよくない、と言っているわけではなく、ブログ主が、いかにこのへんに不勉強だったかが露呈したに過ぎません。
 本書は、たぶんこの手の手引きの王道として、ちゃんと年代順に重要な作家や出来事を整理しています。

 すなわち、以下の6章に分けて記述しています(括弧内の文は本来のタイトルにないですが、主な記述内容としてはこんなものです)。

1、中世期 (11~15世紀まで、聖人伝、宮廷文学など)
2、十六世紀 (ルネッサンス、宗教改革の時代)
3、十七世紀 (古典主義)
4、十八世紀 (擬古典主義、啓蒙主義)
5、十九世紀 (ロマン主義、写実主義など)
6、二十世紀 (ダダイズム、シュールレアリスム、実存主義など)



 フランス語はまったくわかりませんが、とても明快で的確な言語であるようです。

 歴史が長いから、一言フランス文学と言っても、いろいろな道筋を辿ってきているのは間違いないでしょう。
 しかし総じて、フランス文学は、幻想的というよりも現実的であり、耽美的というより暴露的であるようです。

 フランス文学史上の巨星、例えばジャン・ラシーヌ、ヴィクトル・ユゴーやマルセル・プルーストは、どうでしょう、印象だけで言っても、いずれも遠慮会釈なく、人間の真実の姿を描こうとする人たち。
 よくはわかりませんが、なんとなくそのような気はします。

パルジファル再び2007-10-12 23:38:02

 前回パルジファルの話(http://tbbird.asablo.jp/blog/2007/09/16/1799802)で、名牝ダイナフェアリーの仔、ローゼンカバリーの弟に、パルシファルという馬がいたことを書きましたが、先週の競馬中継を見ていたら、別のパルジファルという名の馬が出走してきました。

 「シ」と「ジ」の違いがありますが、いずれも馬名の由来はワーグナーの歌劇か、その元である聖杯物語かと思います。


 ただの偶然ですが、ちょうど昨日に読み終えたばかりの「フランス文学案内」(http://tbbird.asablo.jp/blog/2007/10/11/1849177)にも、ちょっこと出ています。
 馬が、ではなく、12世紀の大詩人クレチャン・ド・ドロワの代表作に1つに「パルスヴァル」(1182年?)が、挙げられているだけです。

 「アーサー王」が「アーチュル王」になるぐらいですから、フランス語の発音で「パルジファル」が「パルスヴァル」になっても、たぶん全然おかしくはないし、聖杯物語の先駆をなす作品、との解説なので、きっと同系列の話に違いないですね。


 馬の話に戻りますが、現役4歳馬のパルジファルはどんな馬か、調べてみたら、決して順風満帆な競走生活を送っていないことがわかりました。

 父が大種牡馬サンデーサイレンス、母も重賞勝ち馬のエリザベスローズと言えば、恐らくかなり期待されていた良血馬でしょう。
 しかし、美浦の鈴木康弘厩舎に入厩するも、残念ながら、どうもデビュー前に骨折してしまいました。
 2歳、3歳時はまるまると棒を振り、どういう経緯だったかわかりませんが、結局中央競馬(JRA)でのデビューを諦め、4歳になった今年の春、ようやく地方の園田競馬でデビューしたようです。
 園田競馬で2戦2勝すると、この夏、再び中央競馬に転厩してきました(今度は萩原清厩舎)。

 いまのところ、中央では2回走って未勝利ですが、映像を見る限り、道中に不利を受けての敗戦で、直線のレースぷりは悪くなく、無事なら500万クラスからの卒業はそう遠くないかも知れません。
 ちょっと応援してみたいな、と思いました。


 ところで、パルシファルはローゼンカバリーの弟で、パルジファルがエリザベスローズの仔、いわばローズつながりです。

 名付け親のオーナーは、どのような連想でこの名前を付けたのでしょうか?たまたまなのか、この聖杯物語がバラと関係するのかは、時間があったら確認してみたいところです。