骨を見て、象を想う2013-09-08 13:40:28

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 すでに終了しましたが、先月の下旬まで、京セラドーム大阪で「世界大恐竜展」が行われました。(<http://worlddino2013.com/>)

 ポスターに大きく描かれているティラノサウルスは、僕が小さいときに図鑑で見た絵とはかなり印象の違うもので、なにしろ、体中のかなりの部分が羽毛に覆われています。
 最近の学説では、ティラノサウルスは爬虫類のような変温動物でなく、活動的と思われる骨格構造などから、鳥類と比較的近縁にあり、恒温動物であった可能性は高いとされています。


 長い歳月を経れば、羽毛や筋肉はなかなか残るものではありません。しかし、骨は化石として我々の目の前に残ってあります。
 ライアル・ワトソンが言うには、名人にかかれば、ただの骨も案外饒舌になります:
 「放っておけば、骨は無言だ。しかし名人の手にかかると、骨は歌い始める。一番いい歌を引き出すには、特殊な感性、ある種の科学的千里眼を必要とする。その能力をもつ者はめったにいないが、才能があるものなら骨をうまく説得して、予言ではなく、我々人類の過去にまるわる秘密を語らせることができる。」(「アフリカの白い呪術師」、村田恵子訳、河出書房新社)


 中国古代の書物「韓非子」の「解老篇」に、以下の文章があります:
 「人希見生象也,而得死象之骨,案其圖以想其生也,故諸人之所以意想者皆謂之象也。」

 二千年以上の前の中国では、人々は生きている象を見ることはめったにありません。死んだ象の骨を見て、象の姿を推測し、生きている象を想像します。
 ゆえに、人々が頭のなかで想いうかべるものが「象」と言い、つかまり、「想像」とは想「象」から来る言葉、ということになります。

 所詮は「瞎子摸象」だと言うなかれ、想像力は我々を過去と未来につなぐ、とても大切な力です。

コメント

_ 蓮 ― 2013-09-09 00:19:49

「世界大恐竜展」の話題に「韓非子」ですか。いつもながらのwonderlandに脱帽!

_ T.Fujimoto ― 2013-09-11 00:57:55

蓮さん、こんばんは。
「牛头」と「马嘴」がたまたまくっついてしまいました。この無重力空間では、微々たる一記録者であるブログ主はなかなか制御しきれないので、怪しい流れになってしまうことが多く、申し訳ありません。

_ (未記入) ― 2019-01-23 20:24:46

初めてメールいたします。臨床医学の父ウイリアムオスラーは医学は「不確実の科学であり、推測の芸術である」と述べています。その例えを探している過程で韓非子と象があることを知り韓非子と象でググるとwonderlandさんの素晴らしいブログにたどり着きました。wonderlandさんのブログからインスピレーションを受け韓非子とライアル・ワトソンの言葉から「臨床医は骨から生きた象を想像する推測力が必須という旨を症例報告の一部で記述させていただきたいのですが、よろしいでしょうか?この際アフリカの白い呪術師と韓非子は参考文献にあげますがwonderlandさんのブログを参考にした旨書いてよろしいでしょうか?もちろんwonderlandさんが望まなければ記載しません。お返事がない場合は無記載でさせていただきます。ブログを読ませていただきましたが、どれも示唆に富む素晴らしい内容でその知識量と教養と展開力に感嘆いたします。これからも素晴らしいブログのを配信されることを楽しみにしております。

_ (未記入) ― 2019-01-23 20:25:04

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_ (未記入) ― 2019-01-23 20:25:17

初めてメールいたします。臨床医学の父ウイリアムオスラーは医学は「不確実の科学であり、推測の芸術である」と述べています。その例えを探している過程で韓非子と象があることを知り韓非子と象でググるとwonderlandさんの素晴らしいブログにたどり着きました。wonderlandさんのブログからインスピレーションを受け韓非子とライアル・ワトソンの言葉から「臨床医は骨から生きた象を想像する推測力が必須という旨を症例報告の一部で記述させていただきたいのですが、よろしいでしょうか?この際アフリカの白い呪術師と韓非子は参考文献にあげますがwonderlandさんのブログを参考にした旨書いてよろしいでしょうか?もちろんwonderlandさんが望まなければ記載しません。お返事がない場合は無記載でさせていただきます。ブログを読ませていただきましたが、どれも示唆に富む素晴らしい内容でその知識量と教養と展開力に感嘆いたします。これからも素晴らしいブログのを配信されることを楽しみにしております。

_ (未記入) ― 2019-01-23 20:25:20

初めてメールいたします。臨床医学の父ウイリアムオスラーは医学は「不確実の科学であり、推測の芸術である」と述べています。その例えを探している過程で韓非子と象があることを知り韓非子と象でググるとwonderlandさんの素晴らしいブログにたどり着きました。wonderlandさんのブログからインスピレーションを受け韓非子とライアル・ワトソンの言葉から「臨床医は骨から生きた象を想像する推測力が必須という旨を症例報告の一部で記述させていただきたいのですが、よろしいでしょうか?この際アフリカの白い呪術師と韓非子は参考文献にあげますがwonderlandさんのブログを参考にした旨書いてよろしいでしょうか?もちろんwonderlandさんが望まなければ記載しません。お返事がない場合は無記載でさせていただきます。ブログを読ませていただきましたが、どれも示唆に富む素晴らしい内容でその知識量と教養と展開力に感嘆いたします。これからも素晴らしいブログのを配信されることを楽しみにしております。

_ T.Fujimoto ― 2019-02-27 21:30:27

(未記入)様、遅くなってすみません。
生活のリズムが変わって、パソコンを立ち上げることが少なくなり、自分のブログもなかなか見なくなりました。ここにあるのは内容もばらばらの雑感ばかりで、参考文献に挙げて頂くほどではないですが、ライアル・ワトソン博士の著書のほうは面白いと思います。ご都合がよろしければ、ぜひご覧ください。

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