北斗神拳のカードゲーム2007-03-01 01:01:14

 題記の通り、あの北斗神拳のトレーディングカードが発売されたようです。
 http://z666-pc.jp/hpgen/HPB/categories/1253.html

 図柄は、北斗らしくて、いいと思います。
 ファンなら、そろえたいと思うのでしょうね。

【読後感】「赤い薔薇ソースの伝説」ラウラ・エスキヴェル著、西村英一郎訳2007-03-02 00:48:32

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 メキシコで大ヒットした映画の原作本です。
 1992年の東京映画祭で主演女優賞などを取り、ビデオも出ていたので知っている人も多いかも知れません。

 僕は、映画の存在は知っていたが、本編は未見です。予告編だけは見たような気がします。
 本のほうは、例によって古本屋で求めたものです。
 作者のラウラ・エスキヴェルがこの処女小説を完成させる前は、元々脚本家だったので、本人が脚本化したら誰から文句は付けられまいが、先に原作を読んだら、この話をどうやって映像化するかが不思議になってしまうぐらいです。

 それぐらい、この作品は複雑すぎるように見えました。

 まず、その章節立て。1月から12月という全12章、それぞれメキシコ料理の名前が付けられています。例えば、「7月 牛の尻尾のシチュー」や「10月 クリームのトリッハス」のように。
 そして、各章はその料理の作り方から始まり、そこからうまく物語のほうに繋げています。

 訳者があとがきで述べているように、「風と共に去りぬ」の影響がいくらか見受けられます。「風と共に去りぬ」の南北戦争に対して、本書はメキシコ革命(1910年~1917年)という大時代を背景に、古い家に生きる女性に、その焦点を当てました。

 しかし、ただの焼き直しではないのも明らかです。
 料理のレシピだけでなく、物語に登場するモルカヘーテやメターテのような小道具(http://www.mexicozakka.com/otro/grande/d76.htm)、台所に生きる主人公・ティタ嬢の情熱を内に秘めた性格、そして作者の筆がすべたのでは、とさえ思ってしまう、ほとんど前触れもなく起きてしまう不思議な出来事も、メキシコならありえるじゃないかと思えてしまうものです。

 もちろん本当のメキシコは知らないですが、サボテンとトルティーヤ、エスパニッシュとインディオ、そのようなメキシコらしい雰囲気が感じられました。た。

【レース予想】2007弥生賞、中京記念2007-03-03 23:58:37

 今日の阪神、桜花賞最有力候補と目されているウオッカとダイワスカーレットの2頭が、他馬を圧倒する走りでマッチレースを演じました。3着のレインダンスなども素質のあるところは見せたものの、 さすがに春の時点では追いつくのは難しく、桜花賞の大勢が決まったような印象を与えました。

 明日の弥生賞は、言うまでもなく、牡馬クラシックに繋がる最重要ステップレースの1つです。
 はたして、牝馬同様、こちらも人気どころが上位を占めるのでしょうか?それともあっという伏兵や新星が現れて、クラシックの勢力分布を一変させるのでしょうか?

 前者と見ました。

 前走ダイワスカーレットをねじ伏せたアドマイヤオーラが本命です。末脚の確かさはいままでのレースで再三みせてきたし、調子落ちもなく、好勝負必至だと思います。
 2歳チャンピオンのドリームジャーニーも、さらに後ろから追い込むタイプです。小柄の馬ながら、レース間隔が空いた分だけ、対抗に下げましたが、アドマイヤオーラに負けじと末脚が堅実です。成長の余地は不明瞭ですが、少なくともこのあたり、無様なレースはしないでしょう。
 サムライタイガースとメイショウレガーロも、それぞれ素質のありそうな大器です。ちょっと完成度で見劣るかも知れませんが、本当に強くなる馬ならこの時期で大きく成長するので、逆転するチャンスがなくもないです。

 ◎ アドマイヤオーラ
 ○ ドリームジャーニー
 ▲ サムライタイガース  
 △ メイショウレガーロ

 結果的に、人気馬を上位に据えたため、馬券の対象は絞る必要がありますね。


 もう1つ、中京競馬場で中京記念が行われます。
 頭数もそろい、ハンデ戦だし、実に難解な一戦です。
 悩みに悩んだが、ここは、フサイチアウステルの巻き返しに期待することにしました。

 ◎ フサイチアウステル
 ○ シルクネクサス
 ▲ コンゴウリキシオー
 △ ローゼンクロイツ
 △ テイエムプリキュア
 △ フォルテベリーニ
 △ タイガーカフェ

【観戦記】K-1 WORLD GP 2007 in YOKOHAMA2007-03-06 23:54:58

 CSで最初から最後まで見ました。
 激戦あり、波乱ありと、近年のK-1ではまれに見るおもしろい大会だと思います。すっかり出遅れましたが、簡単に観戦記もどきを。

× シリル・アビディ vs 野田 貢 ○
 あとにもっと大きい衝撃があって、印象が薄くなりましたが、この試合の野田選手も、本来は金星の結果です。頭を突っ込んでの前進ファイト、渾身の執念と体力で掴んだ判定勝利、そう見えました。
 但しアビディのほうは、ここ数試合がそうでしたが、その動きにあまり精彩がないようです。本来の闘いはもう取り戻せないのでしょうか?

○ グーカン・サキ vs 天田ヒロミ ×
 急遽参戦のグーカン・サキがインローを効かせて完勝でした。相当赤くなっていて、天田選手も痛かったのでしょう。まあ、ジャパンの選手はそろそろ世代交代の波がやってきたようです。

× 堀 啓 vs アレキサンダー・ピチュクノフ ○
 堀選手は超新星と呼ばれて何年も経ち、結局あまり大成できていない状態です。一方で、ピチュクノフは徐々にK-1の闘いに慣れ、極真での実力を出せるようになってきました。そうすると、キックもパンチも、ピチュクノフが自然と圧倒し、あっさりと1ラウンドでKOして見せました。
 ピチュクノフ選手は、GPファイナルの出場など、さらなる活躍を期待できるかも知れません。

× 中迫 強 vs ザビット・サメドフ ○
 堀啓の前に、超新星と呼ばれて、エースへの成長が期待されていたのが中迫選手。多くの一流選手と闘った経験もあまり糧になれず、この日も、22歳の新鋭に負けてしまいました。
 もつれたり、クリンチになる場面が多く、残念ながら内容もあまり芳しいものではありません。ちょっと悲しいですが、中迫選手にはもうそう多くは望めないかも知れません。嫌いな選手ではないですが、そう思いました。

× ジェロム・レ・バンナ vs 澤屋敷 純一 ○
 文句なしに本日一番の番狂合わせ。組み合わせを見たとき、ミスマッチとさえ思えましたが、レ・バンナにKO勝利して、22歳の澤屋敷はいきなりシンデレラボーイとなりました。
 番長レ・バンナがちょっと相手を軽く見過ぎたかも知れませんが、澤屋敷のカウンターテクニックは的確で、あながちフロックだと言い切れません。マークされるようになっても勝てるかは現状わかりませんが、今後、蹴りも覚えて強くなっていけば、確かにとても楽しみな存在です。

× チェ・ホンマン vs マイティ・モー ○
 マイティ・モーは、恐らく試合前から狙った通りの右ロングフックがきれいに決まり、大巨人から初のKO勝ちを奪いました。
 マイティ・モーは思い切りがよく、無論パンチ力は折り紙付きなので、どのファイターから見ても厄介な相手になっているのでしょう。チェ・ホンマンのほうは、今回は仕上がりが万全でないような気がします。立ち直ってくれば、また違う結果になる可能性もあります。

× ルスラン・カラエフ vs バタ・ハリ ○
 素晴らしいスピードとテクニックの応酬が見れて、最高の試合でした。
 2ラウンド、まずバタ・ハリがカウンターで相手をぐらつかせることに成功しましたが、ルスラン・カラエフはすぐに逆襲して、ジャンプしてのパンチを起点に、得意のムーヴでハイスピードの連打で逆転のダウンを奪いました。驚くべきはその後、ようやく立ち上がったハリに、カラエフがフィニッシュに勇躍したその瞬間、バタ・ハリの右ストレートがきれいにアゴを打ち抜き、最逆転の結末を迎えました。
 このカードは、ちょっと間隔を置き、またまた見たいと思いますね。

× 武蔵 vs 藤本 祐介 ○
 新設のヘビー級タイトルに向けて、カラエフからドラマチックな勝利を収めたバタ・ハリと対戦する相手を決める1戦ですが、きらびやかさでは前の試合に遠く及びません。途中、武蔵選手の左のキック、何発かいいのがありましたが、あまり続きません。
 3ラウンド闘って、全般的に優勢に進めた藤本選手の判定勝ちかと思いましたが、ジャッジの判定は1-0のドロー、そのまま延長戦になりました。
 延長戦開始前、角田統括ディレクターから、よりアグレッシブに試合を進めなければ両者にタイトル戦の資格を剥奪するような警告がありましたが、あれは気分悪かったです。そういうルールや権限でもありましたか?
 まあ、結果的には延長戦になって、すっきりした完全決着が見れてよかったのかも知れません。藤本のハイが決まり、武蔵選手を初めてKOした日本人K-1ファイターとなりました。
 バタ・ハリとのタイトル決定戦、贔屓目に見ても有利とは言えませんが、ポカもある相手なので、藤本選手がチャンスをもぎ取る可能性もいくらかあり、頑張ってほしいです。

○ セーム・シュルト vs レイ・セフォー
 この試合、新設のスーパーヘビー級初代王者決定戦に認定されました。
 シュルトはいつもと比べて前蹴りが少なく、1ラウンドはセフォーがブーメランフックで先にダウンを取りました。しかし、ラウンド終了も前後して、シュルトにはあまりダメージが見えませんでした。2ラウンド、セフォーは打って出ていこうとするところを、上からうち下ろすようなカウンターを決め、逆転のノックアウトとなりました。
 レイ・セフォーがあんな倒れ方はあまり見た記憶がないですが、2年連続グランプリ制覇を果たしたセーム・シュルトが初代王者になった結果は、とてもすっきりしたものでした。
 この巨神兵王者を一体誰が倒すかは、K-1スーパーヘビー級のメインテーマとして、また当分は続くかも知れません。

驚異の年・アヌスミラビリス2007-03-08 01:41:28

 Anus Mirabilis(アヌスミラビリス)という名前のサラブレッドがいました。

 世界9カ国で走り、タフに活躍していた競走馬でした。
 日本においても、1996年の毎日王冠優勝や、1998年の鳴尾記念3着などの好走歴があり、もう10年ぐらい経ちましたが、競馬歴の長いファンなら、覚えている人も多いのではないでしょうか。

 変な響きにも聞こえますが、Anus Mirabilisとはラテン語で「驚異の年」という意味らしいです。
 かのジョン・ドライデン(Jphn Dryden)は、「Anus Mirabilis」というタイトルの歴史詩で、ロンドン大火などがあった1666年を詠み込みました。


 17世紀中葉のロンドンはご難続きで、1665年はかつてないペストの大流行に見舞われました。
 「ロビンソン・クルーソー漂流記」を書いたダニエル・デフォは、「ロンドン大疫病流行記」のなかで、当時の恐ろしい惨状を次々と記録しました。

 すなわち、ロンドンの町を歩くと、あちこちに死体がごろごろと横たわっている。夜になると、死体運搬者がそれをひろいあげて、共同墓地に運んで行く、という有様です。
 「人々は耐え難い混乱と苦痛のあまり身をもてあまし、わめき散らし、発狂して窓から身投げしたり、自殺する者もしばしば現れました。」
 母親が疫病で死んだあと、残った幼児だけがかわいそうにその乳首をくわえたまま、というような例もありました。
 この恐ろしい病気から逃れようと、お守り、魔薬、魔よけなどが流行し、かと思えば、他人の弱みをつけ込んだ、いかさま医師まで横行していました。

 この疫病のせいで、40万人いたロンドン市民の4分の1にあたる10万人が亡くなったそうです。


 そして、その翌年、今度は歴史に例を見ない大火災が発生し、ロンドンの町の5分の4を焼き尽くしました。

 上記疫病の記述と同じ、手元にある「イギリス怪奇探訪」という本(出口保夫著、PHP文庫)によると、この大火の目撃者の日記には次のような記載が残っています。
 「恐ろしい焔の燃え上がる音、はじける音、轟々たる音、婦女子の泣き叫ぶ声、逃げまどう人々、塔や教会の倒れるさまは、見るも恐ろしい嵐の光景である。」
 「今日の午後も燃えるがまま、手のつけようもなかった。それはソドムの光景であり、まさに世の終わりだ。」


 さて、ジョン・ドライデンの「Anus Mirabilis」は、加納秀夫さんの訳によると、次のように詠んでいます:

  ロンドンの大火はこのように始まった。
   初めは場末の建物を焼くボヤであったが、
  これが大通りへと燃え広がり、
   たちまち王宮や寺院に燃え移った。

  反逆罪で処刑された亡霊がロンドン橋から降りてきて、
  狂信者の死刑仲間の亡霊と火をとりまいて歓喜の円舞をはじめ、
   弱々しい声でサバトの歌をうたう。

 
 競走馬のAnus Mirabilisに戻ります。

 血統ですが、Anus Mirabilisの母はAnna Petrovna、母の母はAnna Paola、その母はAntwerpen、さらにその母はAdelsweiheです。
 すべて「A」から始まる、伝統的なドイツ系の牝系中心の命名法則を守っているようです。

 Anus Mirabilisの父は、名種牡馬のWarning(ウォーニング)、その母はSlightly Dangerousという名前です。
 あのロンドンの「驚異の年」まで考えると、ただのウォーニングやデンジャラスでは済まされない、とも思えますが。


 Anus Mirabilisは引退後、北海道のレックススタッドで種牡馬生活に入ることが決まり、1999年10月に来日したものの、検疫中に熱発を発症しました。
 関係者は抗生物質投与などの治療を要求したが、検疫中を理由に治療が受けられず11月4日夜に死亡したそうです。

 発熱した理由や、死に至る病気の詳細はわかりませんが、人間ではないので、ペストに懸かった、というわけでないのだけは、確かです。

【レース予想】2007報知杯フィリーズレビュー、中山牝馬ステークス2007-03-11 00:31:28

 まず桜花賞トライアル、3歳牝馬のフィリーズレビューです。

 坊間では、今年の牝馬クラシックはすでにウオッカで決まり、という声も大きいですが、そう早く結論を下されてしまうと、ちょっと楽しみが半減されてしまいます。
 チューリップ賞のダイワスカーレットは、形では完敗と言っても、実際着差はわずかだし、今日アネモネステータスを勝った船橋所属のエミーズスマイルだって、なかなか力強かったと思います。
 なりより、暮れの阪神ジュベナイルフィリーズ、抜けた1番人気になっていたのは、ウオッカではなく、フィリーズレビューで出走するアストンマーチャンのほうでした。

 そのアストンマーチャン、圧勝したファンタジーステークスは無論のこと、ウオッカに首差で敗れたジュベナイルフィリーズも、素晴らしい好内容でした。
 小倉2歳を見て、どっちかというアルーリングアクトやナガラフラッシュのようなイメージを抱いていましたが、どうやらもっとスケールは上のようです。
 アドマイヤコジーン産駒で、スピードが富んでいる早熟馬だとは思いますが、それは決してマイナスポイントではないと考えます。3歳のこの時点での7ハロン戦なので、スピードがなければ、成長が早くなければ、ちょっと勝つのは難しいでしょう。

 相手は河内洋厩舎の2頭。
 調教師がニシノフラワーの縁から考えても、安藤勝己騎手を配し、力がより入るのは、ニシノマナムスメのほうでしょう。但しこぶし賞でトーセンキャプテンの2着に入っていたシュガーヴァインも、あの快速馬ビハインドザマスクの仔で、スピード能力は高いと思います。
 ヒカルアモーレはクロフネ産駒で、前走の圧勝はダート適性の高さにもよるものかも知れませんが、少なくとも能力が低い、というわけはないでしょう。
 クーヴェルチュールは好走と凡走を繰り返すが、順番から言って今度は、というわけでなくとも、上位に入っても不思議ない力は持っています。

◎ アストンマーチャン
○ ニシノマナムスメ
▲ シュガーヴァイン
△ ヒカルアモーレ
△ クーヴェルチュール


 一方、古馬牝馬のハンデ戦、中山牝馬ステークスは難解です。距離、馬場、底力に調子、なかなかすべてそろう馬がいなく、本命を決めるのにも苦労するメンバーです。
 そのなか、堅実な差し脚を持つサンレイジャスパーを本命にしました。惜敗が多い3勝馬ですが、そろそろ運もまわって来てもよいでしょう。ちょっと、というよりだいぶ説得力に欠ける予想かも知れませんが、インスピレーションということで。
 対抗は復活を期するキストゥヘヴン、何しろ桜の季節が近いので、去年の調子を取り戻せば、この斤量は軽い方だと思います。
 あと計量組ですが、アクロスザヘイブン、マドモアゼルドパリ、ピアチェヴォーレ、どれかは来そうで怖いです。
 レクレドールは、どちらかというと夏馬のイメージが強いですが、人気になりそうなアサヒライジングやウイングレットを気合いで消したので、おまけで入れてもよいでしょう。

◎ サンレイジャスパー
○ キストゥヘヴン
▲ アクロスザヘイブン
△ マドモアゼルドパリ
△ ピアチェヴォーレ
△ レクレドール

【歌詞】滄海一聲笑2007-03-13 01:37:05

 前に、黄霑さんが亡くなったのを聞いて、「両忘煙水裡」の歌詞を転載しました
http://tbbird.asablo.jp/blog/2007/02/21/1199123)が、もう1つの名曲も載せたいと思います。

 それは、同じ金庸原作からの映画「笑傲江湖」の主題曲、「滄海一聲笑」です。「両忘煙水裡」と同じぐらい、忘れがたい素晴らしい歌詞だと思います。


 「滄海一聲笑」

滄海笑、滔滔兩岸潮、浮沈隨浪記今朝。
蒼天笑、紛紛世上潮、誰負誰勝出天知曉。
江山笑、煙雨搖、濤浪淘盡紅塵俗事知多少。
清風笑、竟惹寂寥、豪情還剩了一襟晩照。
蒼生笑、不再寂寥、豪情仍在癡癡笑笑。

超高齢馬の勝ち鞍2007-03-15 00:22:11

 調教技術の進歩なのか、日本の競馬では高齢馬の活躍が増えています。
 以下は約10年前、NIFTYの競馬フォーラム「馬事爽論」で書いた雑文ですが、そのときよりもさらに、オジサンパワーが炸裂している感がありますね。


 先週のトロットサンダー、フジヤマケンザンはもちろん、このところ元気な走りを見せて入着を果たすミスターロウジンもといミスタートウジンなど、高齢馬の活躍がちょっとした話題になっていますよね。

 それでも彼らはせいせいオジサン止まり、世界は広いもので、「HORSE RACING~Records,facts and Champions」という本(Tomy Morris、John Randall著)によると、競馬史上には少なくとも5頭の19歳(!)馬が勝ち鞍を挙げていた。
 そのうち、平地レースの勝ち馬は次の3頭です。

 Jorrocks、オーストラリア競馬草創期におけるベストホースの1頭で、1851年2月、BathurstでのPublican's Purseというレースで自身の65勝目を挙げた。
 1833年生まれとあるので、日本流の数え方で19歳となります。但し、南半球では8月1日から年を数える慣習があるので、18歳とすべきかも知れません。
 ちなみにそのレースは2頭立てでのうえに、相手が落馬してしまったために楽走で勝ったとのこと(勝ちは勝ちだい!(^^;))。

 Revenge、1790年、この正真正銘の19歳のイギリス馬はShrewsburyでのマッチレースを快勝しました。
 で、そのマッチレースの相手はTommy、1779年のセントレジャー馬と言えば、こちらだって結構な年寄りであることがわかります。
 それにしても、さすがにイギリス人は昔から変なことを考えていたな、やらせる人間の方に感心してしまったT.B.Birdです。

 Marksman、やはりイギリスで活躍していたこのせん馬は7歳のとき(1814年)、AscotでのWokingham Stakesを勝ち、10歳のとき(1817年)、LewesでのKing's Plateを勝ち、そしてついには19歳のとき(1826年)、AshfordでのYeomen's Plateも勝ってしまいました。
 Yeomen's Plateはどういうレースかは、残念ながら寡聞にして知りませんが、どう考えても前記2頭よりはまともな(失礼!)勝ち鞍だと思われます。

 yeomanという単語を辞書で調べたら、イギリスでは (1)自作農、小地主、(2)昔の自由民、ヨーマン、 (3)貴族に仕えていた高位の従者、 などの意味が出ていますが、なんと語源は中世英語の「young man」から、とあります。
 ほとんどギャグの世界になってしまいかしたか?思い出すのはちょっと前にも見た、あの西城秀樹さんの、依然として素敵な「ヤングマン!!」でした(^^;)。