【音楽】Miss Saigon (Original London Cast Recording) ― 2006-12-05 01:28:56
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前にミュージカル「Jekyll & Hyde」について書いたら、その音の素晴らしさをまったく伝えていない、と身内からお叱りの言葉を頂きました。
(http://tbbird.asablo.jp/blog/2006/10/16/562466)
弁解する余地もなく、確かにその通りです。
懲りもせず、またも有名なミュージカルについて書きます。しかも今度は正真正銘のサウンドトラック。
かの、「ミス・サイゴン」です。
ミュージカルのストーリー自体、特に前半は、「蝶々夫人」の焼き直しと言ってもいいぐらいのもので、大したことはありません。
というより、アジア人のわれわれから見て、相変わらず西欧人らしい、いささか見当違いの哀れみが込められたところが、かなりのマイナス点に感じてしまいます。
しかし、スケールの大きい、美しい音楽は、そんな欠点を補って余りあります。
知り合ったことを神様に感謝するラブ・ソングの「Sun and Moon」や、どんな困難にも立ち向かうべく、愛を誓い合った「The Last Night of The World」、そして、息子に向かって "お前が望むなら私の人生をあげるわ"と歌った「The Sacred Bird」、得難い素晴らしい曲がたくさん含まれています。
もうひとつ書きたいことがあります。
オリジナル・ロンドン・キャスト版CDの原文紹介、その1ページ目に、白黒の写真が1枚載っています。
"This photograph was, for Alain and I, the start of everything..."
アラン・ボウブリルとともに音楽を担当したクロード=ミシェール・ショーンバーグによると、この写真が「ミス・サイゴン」の始まり、だそうです。
わかりにくいですが、右の女の子はベトナムの空港で泣いています。元GIの父親のもとへ、行ったこともないアメリカへ送られようとしています。
左側の女性、女の子の母親は、これが子供の幸せに繋がると考え、ここで見送り、決して再会しないつもりで別れを告げているところです。
この母親(ちょっと僕の母に似ているかも)の表情はすべてを語り、"No one can stop what I must do. My son, I'll give my life for you."と歌っているようにも感じます。
難民問題まで踏み込んだところで、「蝶々夫人」からの進歩と、クリエーターたちの情熱は感じられます。
なお、オリジナル・ロンドン・キャスト版(1990年)以外、1993年のブロードウェイ・キャスト版(但しハイライトのみ)、1995年の新録音版(オーストラリア公演キャスト?)なども、CDとして発売されているようですが、どっちも聞いていないので、比較はできません。
前にミュージカル「Jekyll & Hyde」について書いたら、その音の素晴らしさをまったく伝えていない、と身内からお叱りの言葉を頂きました。
(http://tbbird.asablo.jp/blog/2006/10/16/562466)
弁解する余地もなく、確かにその通りです。
懲りもせず、またも有名なミュージカルについて書きます。しかも今度は正真正銘のサウンドトラック。
かの、「ミス・サイゴン」です。
ミュージカルのストーリー自体、特に前半は、「蝶々夫人」の焼き直しと言ってもいいぐらいのもので、大したことはありません。
というより、アジア人のわれわれから見て、相変わらず西欧人らしい、いささか見当違いの哀れみが込められたところが、かなりのマイナス点に感じてしまいます。
しかし、スケールの大きい、美しい音楽は、そんな欠点を補って余りあります。
知り合ったことを神様に感謝するラブ・ソングの「Sun and Moon」や、どんな困難にも立ち向かうべく、愛を誓い合った「The Last Night of The World」、そして、息子に向かって "お前が望むなら私の人生をあげるわ"と歌った「The Sacred Bird」、得難い素晴らしい曲がたくさん含まれています。
もうひとつ書きたいことがあります。
オリジナル・ロンドン・キャスト版CDの原文紹介、その1ページ目に、白黒の写真が1枚載っています。
"This photograph was, for Alain and I, the start of everything..."
アラン・ボウブリルとともに音楽を担当したクロード=ミシェール・ショーンバーグによると、この写真が「ミス・サイゴン」の始まり、だそうです。
わかりにくいですが、右の女の子はベトナムの空港で泣いています。元GIの父親のもとへ、行ったこともないアメリカへ送られようとしています。
左側の女性、女の子の母親は、これが子供の幸せに繋がると考え、ここで見送り、決して再会しないつもりで別れを告げているところです。
この母親(ちょっと僕の母に似ているかも)の表情はすべてを語り、"No one can stop what I must do. My son, I'll give my life for you."と歌っているようにも感じます。
難民問題まで踏み込んだところで、「蝶々夫人」からの進歩と、クリエーターたちの情熱は感じられます。
なお、オリジナル・ロンドン・キャスト版(1990年)以外、1993年のブロードウェイ・キャスト版(但しハイライトのみ)、1995年の新録音版(オーストラリア公演キャスト?)なども、CDとして発売されているようですが、どっちも聞いていないので、比較はできません。
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