WonderLand

　ジキルとハイド、いまから16年前の1990年に出たミュージカルのCDです。いや、ミュージカルのサウンドトラックではなく、正しく言えば、ミュージカルのイメージ盤、もしくはミュージカルになる前、宣伝用のハイライト盤だというべき一枚です。
　というのは、このアルバムができたのはミュージカルがすべて完成する前であり、歌っているのもColm WilkinsonとLinda Ederの主役ふたりだけでした。

　しかし、これがすばらしかったです。
　友人のＨＣＣから薦められて聞いたのは、たぶんその翌年の1991年だったと思いますが、かなりの衝撃でした。

http://www.amazon.ca/Jekyll-Hyde-Highlights-Colm-Wilkinson/dp/B000003F05
　
　1990年、題記のハイライト盤を出したあと、Ronert Louis Svensonの有名小説を元に作られたこのミュージカルはヒューストンで上演され、一部好評を受けながらも、ブロードウェイ上演に漕ぎ着けられなかったようです。
1994年頃、キャストを改めて再度上演しましたが、このとき、「The Complete Work 'JEKYLL & HYDE' / Pre-Cast Recording」という2枚組のCDを世に出しています。（Pre-Castというのは、実際舞台でのキャストと異なるためです）
　そしてつい1997年、つい念願のブロードウェイ上演に至りました。このブロードウェイキャストによるサウンドトラック盤「'JEKYLL & HYDE' Orignal Broadway Cast」も発売されました。
　3枚のCD、女性の主役はいずれもLinda Ederが歌っていますが、男性の主役はそれぞれ異なっています。

　ミュージカルとしての効果、完成度を求めるなら、もちろん後の2枚になりますが、単純に音楽の素晴らしさなら、僕はあえて最初のハイライド盤を薦めたいと思います。