【レース予想】2006スプリンターズステークス2006-10-01 03:45:12

 ディープインパクトが遠征する凱旋門賞に話題を奪われていますが、スプリンターズステークスは国際G1昇格に相応しく、海外からの遠征馬が増え、おもしろいレースとなっています。

 一方、確かに確かに多士済々ではありますが、馬番順に検討していくと、どうもどの馬も明白なウィークポイントがあり、軸馬さえなかなか決めにくい状況です。


1 ビーナスライン
 末足は強烈でも夏馬のイメージが強く、秋の気配が深まりつづあるG1で、はたして勝ち負けは可能かは未知数です。
2 タガノバスティーユ
 勲章はファルコンステークス勝ちですが、そのレースの上位入線馬は後の成績も惨憺たるもので、当馬も現時点ではレベル的に疑問が残るような気がします。
3 レザーク
 一般的に時計勝負が心配だと言われていますが、調教の感じから、こなせるイメージはあります。もちろん長距離遠征で、仕上がり状態で一番の鍵で、そのへんに疑問は残ります。
4 メイショウボーラー
 去年のフェブラリーSでG1ホースになった以降、すっかりスランプに入っています。状態的に上向きの感じはしますが、展開的に向いていると言い難いし、本命まではさすがに推しづらいです。
5 シーイズトウショウ
 ここ一年、日本で一番安定した走りを見せているスプリンターはこの馬でしょう。但し、恐らくサマースプリントシリーズに目標を絞って、ピークは前走のセントウルステークスだったかも知れません。
6 ゴールデンキャスト
 2年連続勝っていたセントウルステークス、今年は8着に完敗。その後2年連続着外だったスプリンターS、今年はどうでしょうか?厳しいと言わざるを得ません?
7 オレハマッテルゼ
 春のスプリント王ですが、実は6ハロン戦はその高松宮記念だけです。もちろん中山の1200は初出走となり、実績を見ても左周りがよりよい結果を残しています。まあ、実績等から、日本馬のなかでは大将格に近いですが。
8 キーンランドスワン
 近走は2桁直順がほとんど、さすが7歳になって衰えは隠せません。
9 ベンバウン
 外国馬のなかでは一番実績がない馬です。こういうのはいつも、却って怖いですが、この馬に限っては、映像で見た限り、そのようなイメージも沸きません。
10 ブルーショットガン
 こちらも7歳。コンスタントに頑張っていますが、G1馬というイメージはまるでないですね。
11 タマモホットプレイ
 むら駆けのイメージが濃い馬です。ここまで重賞2つを含めて5勝をあげているが、23戦中掲示板をはずす回数が14もあります。一発はあるかも知れませんが、安定性にかけているのはなんとも。
12 シンボリエスケープ
 持ち時計がないのは欠点ですが、日本馬で最高連対率を誇っているのはこの馬(0.625)です。
13 テイクオーバーターゲット
 前走で力があるところは見せました。但し、日本に滞在しての2走目は、
いままでに案外良績がなく、調整状態がかぎだと言えます。
14 サイレントウィットネス
 香港の英雄も今年は未勝利だそうです。但し底力があるのはすでに証明済み。なにより、この条件は実際去年で走ったし、陣営にもノウハウがあると思われます、調整の状況から見て、連覇の期待は可能だと考えます。
15 ステキシンスケクン
 3歳馬はタガノバスティーユとこの馬だけで、実績はこちらが上でしょう。但し今回はマークはきつくなりそうで、展開利はなかなか望めません。
16 チアフルスマイル
 イメージは地味でもレースぶりは豪快。短距離戦では安定した差し足を見せています。底力の勝負となるとどうでしょうが、各馬になんらかの懸念があるなか、この6歳牝馬にもチャンスがあるかも知れません。


結論:
どの馬も心配点があり、そのなかでは、ディフェンディングチャンピオンが一番信頼できると見ます。なにかにすくわれるかも知れませんが、連勝・3連複と軸という意味なら、期待していいはずです。
相手は絞れないので、基本的に馬連と3連複、ある程度手広く行きます。

◎サイレントウィットネス
○シンボリエスケープ
▲オレハマッテルゼ
△レザーク
△シーイズトウショウ
△チアフルスマイル
△タマモホットプレイ
△メイショウボーラー

【観戦記】K-1 WORLD GP 2006 IN 大阪~開幕戦~2006-10-01 04:12:51

 フジ739でオプニングファイト以外の全戦を見ました。内容的にはまあまあ、期待を裏切るわけでもないですが、期待を上回る、というほどでもないですね。

第1試合 ○ ルスラン・カラエフ vs バダ・ハリ ×
 期待された新星対決ですが、ちょっとあっけない結果となりました。ダウン後も攻撃に対して、バタ・ハリは強烈に抗議していましたが、基本的に打たれ弱いですね。

第2試合 × ゲーリー・グッドリッジ vs レミー・ボンヤスキー ○
 ピーター・アーツが出場不能となり、っGはまたも急遽のオファを受けました。しかしレミー・ボンヤスキーは好調のようで、多彩な攻撃で粘るグッドリージをマットに沈めました。

第3試合 ○ グラウベ・フェイトーザ vs ポール・スロウィンスキー ×
 1・2ラウンドは基本的にグラウベ・フェイトーザが優勢ですが、ポール・スロウィンスキーもローを効かせて、よく頑張っています。ここ2年完全にK1のトップに近づいたフェイトーザに対し、よく善戦したスロウィンスキーは、今後はまた期待したい選手です。

第4試合 ○ セーム・シュルト vs ビヨン・ブレギー ×
 怪物対決と謳われている一戦ですが、うまく左のパンチを入れ、去年の王者は新しい挑戦者を一蹴しました。

第5試合 × レイ・セフォー vs ステファン“ブリッツ”レコ ○
 いい意味でも悪い意味でも一昔前のK1を見ているような感覚になりました。何年か前ならこれでも盛り上がったかも知れませんが。僅差の判定でレコに軍配が上がり、セフォーは久々に東京ドームへ進出できませんでした。

第6試合 ○ アーネスト・ホースト vs 藤本祐介 ×
 残念ながら、どうみても16人のなか、藤本選手は一番イージーな相手です。ホーストは衰えがないとは言いませんが、またまたここで負けるわけにはいかず、ローをコツコツ打って、最後はきっちり勝ちきりました。

第7試合 × 武蔵 vs ハリッド“ディ・ファウスト” ○
 なにが驚いたかというと、この内容で武蔵の勝利を支持したジャッジが1人でいる、という事実です。なにはともかく、これでゴールデン・グローリーの3人すべてがベスト8入り、素晴らしい勢いですね。

第8試合 ○ ジェロム・レ・バンナ vs チェ・ホンマン ×
 映画の出演で調整が心配されたバンナ、なんと試合当日の日本入り。とてもベストの体調は望めないと思いますが、気合いだけはすごいみたいです。チェ・ホンマンについては、もっと強気に行って欲しかったですが、ローが効いていたかも知れません。

2006凱旋門賞・ディープインパクト狂騒曲2006-10-03 00:14:30

 ディプインパクトは3着でした。
 よく頑張りましたが、結果は、実に残念にして悔しいものです。
 まるで武豊ジョッキーのコメントそのままの感想ですが、実際その通りですので。

 それと、実は、ライブで見ていなかったのです(なんと!)。あれだけ楽しみに、何週間も前からワクワクしながら待っていたにも関わらず、です。
 10時半ぐらい、子供を寝かせようと思って一緒にベッドに上がったが、なんと自分も一緒に寝てしまいました。ふっと目が覚めて時計を見たら、すでに1時半すぎ。なんということだ!ぶざまだ!悲劇だ!人生最大の不覚だ!ディープがはるばるロンシャンへ行って、世界の強豪を相手に奮闘しているのに、自分が寝ているなんて!失敬だ!国賊だ!許し難い裏切り行為だ!
 晩酌の1杯がいけなかったのですね...
 トホホ。

 ともかく、僕を除く、日本中のほぼすべての競馬ファンの声援を一身に受けて、ディープインパクトは颯爽と凱旋門賞の大舞台に立ちました。結果は、残念にして悔しい3着ですが、この挑戦は、様々な形となって、多くの人の心に刻み込まれたはずです。
 来年に再挑戦するかどうかわかりませんが、とりあえず、まずは無事で日本に帰ってきて、そして、再び飛ぶような走りを見せて欲しいと思います。

ムーラン・ド・ラ・ギャレット2006-10-04 23:55:14

ムーラン・ド・ラ・ギャレット
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 ムーラン・ド・ラ・ギャレットは、オーギュースト・ルノワールの絵のなかでも、たぶん一番有名な作品なのではないでしょうか。とにかく、いたるところで見かけることができます。

 十数年前、大学を卒業するちょっと前というので、結構いい大人になってからですが、突然印象派の絵画にはまった時期がありました。
 生涯の友人HCC氏の影響もありましたが、その頃はさほどへそ曲がりでなかったためか(^^;)、「モンマルトル 青春の画家たち」などの本を読んで、容易く、すっかりその世界に引き込まれていました。

 ジョルジュ・ミシェル、テオドール・ジェリコーからエドゥワール・マネ、エドガー・ドガ、オーギュースト・ルノワール、カミーユ・ピサロ、クロード・モネを経て、トゥルーズ・ロートレック、ジーノ・セヴェリーニ、アメデオ・モジリアニなどに至る、多くの名画家たちが、パリの北にある小さな丘モンマルトルの上で、貧困と闘いながら、自分の絵を求めていました。
 いま我々になじみがあるこれらの名前は、当時モンマルトル周辺にたくさんいた画家のなかでも、努力して夢を追い、やがて自分の世界を切り開いた人たちのものでしょうね。

 これらの画家たちのなかでも、日本人は、これぞ印象派という感じの、モネとルノワールが好きだと思います。
 あとになって、どんどん興味のベクトルが発散してしまったが、自分も初めはそうだったと思います。学生時代の下宿にはガンダムのポスターを貼っていたが、社会人になって、まず寮の部屋の壁に貼っていたのはモネのポスター2枚だったと記憶しています。
 ポスターが見つからなかったが、画集のなかにあったムーラン・ド・ラ・ギャレットも大いに気に入った一枚でした。

 時が流れて、人はいろんなものを学び、いろんなものを失い、好みもどんどん変わっていきます。ですが、ムーラン・ド・ラ・ギャレットは、幸い、いまでも大好きな一枚です。細かい技術論はともかく、僕はこの絵から、にぎやかで楽しい、そしてなにより暖かい空気を感じます。

宋徽宗の桃鳩図から動物の攻撃本能説、パーソナリティ2006-10-07 00:39:12

 宣和堂さまのブログ(http://sengna.hustle.ne.jp/sb/)で、宋徽宗の関連書を掲載しています。
 おもしろそうなのがいくつかありますが、僕が読んだことがあるのは渋澤龍彦のドラゴニア奇譚集だけです。

 「桃鳩図について」では、絵に入った徽宗と道士よりも、絵の永遠に嵌めようとする鳥の話のほうが、僕には興味深いです。従容として死地へ行くカラフルな鸚鵡たちの行列、勝手に想像するだけでもギョッとしてしまいます。

 大林辰蔵の「宇宙に夢中」のなかで、スカンジナビアのレミングというネズミの話も読んだことがあります。その地域の食べ物である草が不足になって、ネズミたちがどのような行動を取るかを観察していた研究者たちは、結局、ネズミたちの集団自殺を目撃したそうです。
 性質からして、ほかの小動物をエサにすることはないだろうと見た研究グループは、ネズミたちの共食いを予想していましたが、その予想はみごとに外れ、ネズミたちはなんと集団で海のなかに飛び込んでいたそうです。

 有名なデスモンド・モリスは、動物には本来攻撃本能があり、人間の戦争を含めた紛争も、そのような生物学的な宿命に基づく、というような学説を発表していました。
 レミングの取った行動は、この学説に真っ向から反しているように思えます。

 ライアル・ワトソン博士の著作でよく紹介されている話の1つが、シロアリの巨大な蟻塚です。シロアリが1匹だけではなにもしないが、大きな群になると建設を始め、やがて複雑な構造を持つ巨大な建造物を作ってしまいます。
 アリやシロアリやハチはきわめて社会性が強く、数十平方キロメートルに広がった、2000千万個の口を持った生命体として考えたほうがわかりやすい、とワトソン博士は言います。
 1つの生命体で考えると、とても攻撃本能説なぞが成り立つ余地がないです。

 思うに、サル、ネコや人間などは、独自のパーソナリティを獲得した代わりに、社会(群)内の関係が疎遠になってしまいました。個体を守るばかりで、群に害を与えてもためらいがなくなり、それが本能のように見えたりします。
 ひとりの人間の体内の器官・細胞は、超感覚的な連携を取っているアリたちのようにうまく合同作業しますが、代わりに、群のほかの個体とのコミュニケーションがどんどんできなくなってしまいました。

 その結果、無関心もしくは紛争が起きたり、現実社会で生きるよりも絵の中の金殿玉楼に身を隠したくなったりするのかも知れません。

【レース予想】2006毎日王冠、京都大賞典2006-10-07 21:17:19

 競馬を見始めていた頃は、学生は馬券を買っちゃいけない、といういかにも時代遅れな法律を一応守り、実際最初に馬券を買ったのが、オグリキャップが勝った毎日王冠、スーパークリークが勝った京都大賞典の日でした。
 そして、たぶん最初の的中馬券がスーパークリーク、ミスターシクレノンの連勝馬券だったと思います。一番人気の1点買い、なんか、もうそんな買い方ができなくなって久しいですな。

 先日引退したハルウララなみに、わが馬券予想はただいま連敗街道ばく進中だけです。気持ちだけでも初心に返り、虚心になって素直に検討してみました。
 1点買い、ではありませんが。

 毎日王冠:
◎カンパニー
○マルカシェンク
▲アサクサデンエン
△サクラメガワンダー
△オースミグラスワン
△ダンスインザムード

 京都大賞典:
◎インティライミ
○ストラタジェム
▲アイポッパー
△スイープトウショウ

中秋の名月2006-10-08 00:00:50

 台風一過、秋の涼風はさわやか。まん丸い月が、清楚な音色の夜の中、ゆったりと時を編んでいるようです。子供の時分、台湾で過ごした中秋節をふっと思い出します。月餅を食べながら、一家団欒の楽しいひとときでした。

 東坡居士の「水調歌頭」は、むかしから大好きな詞です。
 願わん、あの人たちも元気でいて。千里離れても、同じ月を。

明月幾時有 把酒問青天
不知天上宮闕 今夕是何年
我欲乘風歸去
又恐瓊樓玉宇 高處不勝寒
起舞弄清影 何似在人間

轉朱閣 低綺戸 照無眠
不應有恨 何事常向別時圓
人有悲歡離合 月有陰晴圓缺
此事古難全
但願人常久 千里共嬋娟

秋の彷徨2006-10-09 00:02:34

今日撮った山中湖と富士山の写真
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 妻が子供を連れて旅行に行ったので、僕もひとり気ままでドライブに出かけました。

 まずは松田から国道246号線に登り、マーク・ノップラー(Mark Knopfler)の映画音楽を聴き、富士山を見ながら、のんびりと西へ進みました。途中で147号線の明神峠を越える道を右に選び、パワー不足気味のファミリアをいっぱいにふかし、くねくねと曲がりながら山道を登りました。

 三国山の森林地帯を抜けて、あとは一瀉千里に山中湖に下る、という眺めのいい場所で休憩タイム。山巓の道沿いに立ち、目は光を吸い取り、耳は風の音を拾っているばかりでした。

 気持ちいい。
 と同時に、寂しい、という単語も浮かんできたが、それを言葉にすることができませんでした。