【ガンプラ】ストライク・フリーダム・ガンダム2008-01-06 16:46:30

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 ちょうど1年ぶりの第3弾。
 キラ・ヤマトが乗るZGMF-X20A、だそうです。
 ガンダムSEED DESTINYはほとんど見ていないので、よくわかりませんが。

 ちなみに、第1弾と第2弾はこちらです(↓)。
http://tbbird.asablo.jp/blog/2006/12/29/1078778
http://tbbird.asablo.jp/blog/2007/01/06/1095406

【馬関係の本】「名馬の生産」 エイブラム・S・ヒューイット2008-01-06 22:27:52

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 正式には「名馬の生産 ~世界の名生産者とその方式」というタイトルで、アメリカ人のAbram S.Hewittが書き、佐藤正人が和訳した、500ページを越える大作です。

 英文の原書は1982年に完成していましたが、和訳のほうは、サラブレッド血統センターより、1985年1月にその初版が出されたものです。


 訳者のあとがきに、佐藤さんは以下の話を書いています:
 「おそらく採算ベースにはのらないのではないかという話を(サラブレッド血統センターの)白井さんにしましたが、白井さんは損するかも知れないが、この本によって日本のサラブレッド生産界にすこしでも貢献できるならば、それでよいではないかと言われるのです。」

 僕がこの本を購入したの1996年、その年に4刷版が出ていたようです。
 出版部数はわかりませんが、時間をかけて、そこそこ売れてはいる、かも知れません。

 もちろん、少々堅い内容も含まれており、大衆受けする著作にはさすがにならないですが、サラブレッドとサラブレッドの生産に興味がある人なら、かなり面白く読めるはずです。
 少なくともいま読み直しても、古くささはほとんど感じません。
 むしろ、著者の深い知識と経験に基づく生産理論に触れられるばかりでなく、競馬の歴史を別の側面から捉えることまでもが可能となる、楽しい一冊です。


 本書は27章からなり、ウッドバーン牧場のアレクサンダー家から、かのフェデリコ・テシオまで、サラブレッド史に大きな影響力を及ぼしたり、大きな成功を勝ち取ったりする名生産者27人(or組)を取り上げています。

 物語的にまとめられている部分に簡潔な評論を加え、そして各章末には、その生産者の主な生産馬を、血統と簡単な競走成績込みで列挙しています。

 列挙されている馬たちをよく見ると、各生産者のポリシーが覗けるぐらい、特徴がよく出ている場合があります。
 近親配合を重ねて走る血統の定着を図る人や、自家生産の種牡馬を重視して配合の基本に置く人。ある牝系に惚れ込んで身動きならなくなるのは愚の骨頂だと言い切っている、テシオのような人もいて、本当にぞれぞれ理論は異なるようです。

 しかし言えているのは、成功を収めたこの生産者たちは、誰もが自らの理論に信念に持ち、しかも、それを強靱な意志と実行力で具現化しているように見えます。
 競馬の世界にはいうまでもなく、運が介在します。しかし、偶然のみに頼って長く成功し続ける例は見あたりません。
 歴史に残る輝かしい成果を挙げ続けるためには、ただのラッキー以上のなにかが必要かと思われます。

【雑談】変化する言語(1) ~蟻塚の建造2008-01-11 00:28:18

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 オーストラリアやアフリカの乾燥地帯にあるシロアリの蟻塚は、彼らの個体からみると、実に巨大にして精巧な建造物です。(↓)
http://www.geocities.jp/tentvcam/2003-05-shiroari/arituka.htm

 ライアル・ワトソン博士もその著作で取り上げています(*1)が、それによれば、昆虫学者はこのシロアリの偉業を、「ダイナミック・プログラミング」というコンピュータ用語で説明しているそうです。
 シロアリの頭脳から考えても、全体のプランを掌握している監督物が存在しないのは自明で、ひとつの作業が終わった段階で次の作業が決まり、積み重ねられた小さな行動が大きな変化に変わる「乗数効果」の結果、巨大な構造物が積み重ねられていきます。

 アリの死亡率は毎日数パーセントにのぼり、1ヶ月ぐらいでひと世代のアリはほぼ死んでしまいます。
 しかし蟻塚の建設は数十年もしくは百年以上も続き、個体の命から見れば、工程の始まりはほとんど原始時代だと言えましょう。


 ルイス・トーマス博士の著書(但し中国語訳)が手元にあります(*2)が、彼がいうには、アリたちのこのような壮大な活動に、人類が匹敵できるのはただ1つ。
 それが「言語」だそうです。

 ほとんどの自然言語において、その始まりを我々は明確に知りません。
 言語が絶えず変化していますが、誰かひとりのプランによって設計されたわけではなく、結果として、いまの形になっています。
 この先がどう変わるか、たぶんだれもはっきりと示すことはできません。
 人知で捉えられない自然現象ではなく、明らかにその言語を使っているひとりひとりが、自ら作り上げているものにもかかわらず、です。


 「英語で書くのは砂浜に文字を書くようなもので、時という波が来るとすべてを消し去ってしまう。」
 ラテン語こそが後代まで永遠に伝わる言語だと嘯いたのは、つい数百年前の英国人詩人でした。

 1362年、英国議会が英語で開会を宣言し、「the statute of pleading」という法律を制定し、法廷の使用言語を英語にすると決めたときでさえ、まだ法廷記録はラテン語で行うことが定められていました。(*3)

 それがどうなったのでしょうか?
 今日、英語は世界共通語に近い地位を得て、ラテン語を理解できる人はほんの一握りになってしまいました。


(*1) 「スーパーネイチャーII」 ライアル・ワトソン著、内田美恵/中野恵津子訳、日本教文社
(*2) 「一個細胞的生命」 Luwis Thomas著、蔡美玲訳、自華書店
(*3) 「英語の語源物語」 今井智晃著、丸善ライブラリー

【雑談】変化する言語(2) ~馬鹿にできない強制変革2008-01-11 07:47:51

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 言葉は生き物のように、実に様々な理由で変化しますが、そのなかでも一番激しいのは、戦争、征服という強制変革でしょうね。


 1362年に英国議会が英語で開会を宣言し法廷で使う言語を英語に定めた話を書きました(http://tbbird.asablo.jp/blog/2008/01/11/2555072)が、それまでイギリス上流社会の公用語はフランス語でした。

 1066年のノルマン征服により、ノルマン人の貴族や重臣がイギリスの新しい貴族となり、聖職者、騎士、大商人なども次々とノルマンディーからやってきました。もちろん、彼らはまずフランス語をそのままで使っていました。
 一方、征服されたアングロ・サクソン人の農民、職人たちは、相変わらず英語を使い続けていたので、社会的に二重言語の状況が発生しました。

 時代が下れば、異なる階層間にも様々な融合や交流が発生するのは、容易に想像できます。
 かくして、ヘンリー・ブラッドリの「英語発達小史」(*1)によれば、「十三世紀においては、相当数の英国人がバイリンガルであったらしい。」


 このような状況下、必然的に、膨大な数の古フランス語が英語に流れ込んできました。
 goverment(政府)、religion(宗教)、fashion(ファンション)、art(芸術)、story(物語)、peace(平和)...など、これら現在我々がよく目にする重要な英単語は、いずれもフランス語からの借用だそうです。

 個人的におもしろいなぁと思うのは、牛、豚、羊を意味する単語(cow、pig、sheep)は英語の本来語が使われているのに、牛肉、豚肉、羊肉を意味する単語(beef、pork、mutton)はフランス語から借用語が使われています。
 やはり牛、豚、羊を飼っていたのは労働階級のアングロ・サクソン人で、その肉を食するのは上流階級のノルマン人だったためでしょうか?


 と書いていますが、英語で家畜の総称、特に飼われている牛を指しているcattleという単語は、十数年前に古本屋で購入した「フランス語博物誌」(*2)によれば、古代フランス語(と言ってもノルマンディーの方言)であるcatel(財産)を借りたものだそうです。

 飼っているのはアングロ・サクソン人であっても、結局のところ、財産として家畜を所有していたのは、征服者側だったのでしょうか?


 実は、1066年のノルマンディー人より50年早く、デーン人のクヌート大王はイングランド王になっていました。
 つまりデンマークのバイキングもイギリスを征服していたわけです。

 期間が短いためか、デーン人古ノルド語が英語に対する影響はフランス語ほどではありません。
 「英語の語源物語」の記述によると、その影響としては、地名が圧倒的に多く、古ノルド語の語尾 -by (村、農場)がつく地名は、いまでも英国内に数多く残っています。

 競馬ファンならずとも知っている、3歳クラシックレースの「ダービー」は、「サラブレッドの誕生」(*3)など、多くの本に記載されている通り、元々Derby地方を領地にしていた12代ダービー伯と、チャールズ・バンバリー卿が最初に始めたレースです。

 Derbyの原義は、deer -by、つまり「鹿のいる村」、となるそうです。

 だからと言って、「大部分の若い競走馬は、『鹿のいる村』を目指して生産されている」、と言ってはいけません。
 馬鹿にされるだけです。


 言葉の意味は、常に変わっているのであります。


(*1) 「英語発達小史」 ヘンリー・ブラッドリ著、寺澤芳雄 訳、岩波文庫
(*2) 「フランス語博物誌 <動物篇>」 中平解 著、八坂書房
(*3) 「サラブレッドの誕生」 山野浩一 著、朝日新聞社

【雑談】変化する言語(3) ~土から生まれ、世界を作る2008-01-15 23:33:39

 人間は土から生まれています。
 その証拠に、旧約聖書には「主な神は、土の塵で人の形を作り」(創世紀)とあります。
 「世界の神話伝説」(*1)によれば、アフリカ神話にも、人間は「神が泥を捏ねて作った」伝承があるそうです。

 一方で、ヨハネの福音書に、「初めに言葉ありき。言葉は神とともにあった。言葉は神であった。」とも書かれています。
 言葉を使うことで、人間は抽象的に物事を考えることができるようになり、また、ほかの個体と、より複雑なコミュニケーションを取ることができ、人類世界はこのように発展してきたと言われています。


 世界の言語は数十の語族に分けられ、シナ・チベット語族を上回って、言語人口が世界最大を誇るのが、インド・ヨーロッパ語族だそうです。
 インド・ヨーロッパ語族の分布は実に広く、ヨーロッパから西南アジア、さらに南北アメリカにオーストラリアなど、本当に共通な印欧祖語が源か、疑いたくなるほどです。

 疑いたくなると言いますが、一応言語学者はそうだと言い切っているので、たぶんそうなのでしょう。


 その印欧祖語に「dhghem」という言葉があって、意味は「土」です。
 ゲルマン語では「guman」に、古英語では「gumen」に、ラテン語では「homo」と「humanus」になっていました。
 そして現代の英語はそこから、「人間」を意味する「human」と、「腐植土」を意味する「humus」の二語を得ています。

 印欧祖語で「人」を意味する「man」は、現代英語の「man」となり、ほとんど意味も変化していません。
 印欧祖語の、もうひとつ「人」を意味する言葉「wiros」は、「man」と違って、さまざまな変化を辿り、ゲルマン語では「weraldh」に、古英語では「weorold」になって、最後、驚くべき事に、「world」(世界)という言葉に変わったそうです。


 かくして、人間は土から生まれ、世界になった、とのことです。


(*1) 「世界の神話伝説」 自由国民社

【レース予想】2008京成杯、日経新春杯2008-01-20 00:06:14

 京成杯が2000メートルに延長して、なんと、もう10年になるとの話です。
 いまさらながら、時の流れのはやいことに、感嘆するしかありません。

 レースの流れのほうは、それほど速くないと予想します。
 若駒には経験の少ない10ハロン戦であるのもその理由の1つですが、今年の場合、クラシック戦線ではまだ抜け出す馬がかならずしもいなく、多くの陣営は先の大一番に色気を持つことで、却ってここでは慎重になるように思われます。

 そこで、本命は百日草Sを鮮やかに逃げ切ったショウナンアクロスを抜擢。
 強敵はマイネルチャールズ。デビューから連勝してきたリトルアマポーラ、アイティトップの2頭も、無理に軽視せず、抑えておきます。

◎ ショウナンアクロス
○ マイネルチャールズ
▲ リトルアマポーラ
△ アイティトップ


 一方、ハンデ戦の日経新春杯は古馬戦。

 恐らく一番人気になるアドマイヤジュピタは、54キロのアルゼンチン共和国杯で初重賞を勝ったばかりで、ここは57キロ。決しても極量ではないですが、ほかに軽いのがいるだけに、相対的に、そう楽なレースではないはずです。

 もう1頭前走重賞(ステイヤーズS)を勝ってきたマキハタサイボーグ、その前走57キロ、今回は56キロです。わずかですが、勝って減っているので、こちらのほうが恵まれている印象はあります。

 8歳馬トウカイエリート、4歳馬ヒラボクロイヤルも、もしかして差はないかも知れません。
 去年の勝ち馬トウカイワイルドはその後不振ですが、このレースは条件がぴったりなので、同じく不振続きのオースミグラスワンともども、まだ挽回するチャンスがあります。

◎ マキハタサイボーグ
○ トウカイエリート
▲ アドマイヤジュピタ
△ ヒラボクロイヤル
△ トウカイワイルド
△ オースミグラスワン

春を望む ~ワーズワースの冒険2008-01-25 00:56:47

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 寒いです。

 南国育ちのせいで、白い冬には得体の知れない憧れがありました。が、実際のところ、寒さには強くなく、冷たい風に吹かれては、ほとんど瀕死状態です。

 明月照積雪、北風勁且哀

 劉鶚「老残遊記」のなかに、引用された謝霊運の詩ですが、この「哀」は北風であり、震える老体(?)、僕の心境でもあります。


 まだ遠いと思いますが、少しでも春を引き寄せるべく、春めいた時候を歌った詩も詠んでみます。

 The snow hath retreated.
 And noe doth fare ill
 On the top of the bare hill;
 The Ploughboy is whooping -anon -anon
 There's joy in the mountains;
 There's life in the fountains;
 Small clouds are sailing,
 Blue sky prevailing;
 The rain is over and gone!

   ~ W.Wordsworth: 'Write in March'


 ウイリアム・ワーズワース、この過激思想の詩人も、晩年は自然の中で悠々自適な生活を送っていました。
 「ワーズワースの冒険」は、むかしフジテレビでやっていた番組のタイトルです。なんとなく思い出しただけで、全然関係ありません。

【レース予想】2008AJCC、平安S2008-01-26 22:47:14

 まずはAJCCこと、アメリカ・ジョッキー・クラブ・カップ。

 実績も能力も、一枚上と見られるのがドリームパスポートでしょう。
 美浦に転厩してきましたが、すでに完成された古馬で、あまり影響がないと思います。長期休養明けから数えて3走目、そろそろ本来の力が出せるのでしょうか?たぶん人気にはなりますが、今回は素直に支持します。

 相手はエアシェイディだと考えています。
 こちも実績は上位で、これぐらいの距離までなら走りが安定しており、前走金杯での内容もまずまず、引き続き勝ち負け出来そうです。

 別定重量で全馬57キロ、◎○を信頼して、単穴はあえてつけないことにしました。

◎ ドリームパスポート
○ エアシェイディ
△ トウカイトリック
△ シルクネクサス


 そして、ダートの平安ステータスです。
 メイショウレガーロ以外すべて5歳以上の古株が占めるAJCCとは違って、ダート戦線には生きの良い4歳馬が多数参戦してきます。

 4歳牡馬の世代レベルが低いのは、ほぼ定説になっていますが、あくまでも芝レースでの話、ダートならすぐに逆転しても不思議がない4歳馬はいると見ています。
 その1頭、ロングプライドを本命にします。
 もっと好位に付けられるようになればなお安定感が増しそうですが、現時点でも、エンジンがかかってきた時の脚は、凄まじい迫力です。近い将来、現ダート王・ヴァーミリアンにも挑戦できる逸材だと信じたいです。

 ライバルになりそうなのが、同世代のドラゴファイヤーですね。
 ジャパンカップダートでは2番人気に支持されていたぐらい、評判が高い1頭で、その期待に応えられる底力も、備えてきているように思います。

 もちろん、4歳馬たちの壁になりうるのが、1番人気になりそうなメイショウトウコンです。

◎ ロングプライド
○ ドラゴファイヤー
▲ メイショウトウコン
△ フェラーリピサ
△ ドンクール


 先週と違って、だいぶ堅い予想になりましたが、久々に当たりそうな予感がしました。
 レース前だけ、かも知れませんが...