【読後感】 「アニメ文化外交」 櫻井孝昌、ちくま新書 ― 2014-11-15 23:42:53

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「日本のアニメは好きですか?」と問いかけられたイタリアの学生は、次のように答えたそうです。
「僕たちは日本のアニメで育っているんですよ」
作者の櫻井さんは、「アニメ文化外交」を研究テーマとし、多くの国で講演等の活動を行っています。
NARUTO、ONE PIECE、BLEACH......ジャパニメーションはいま世界中の若者を熱狂させ、いたるところで日本人のよく知らないJAPAN熱が起きている、と作者が書いています。
パリで毎年行われているジャパンエキスポは、近年になって日本でも報道され、それなり知られるようになりましたが、決してフランスだけではありません。
例えば、スペイン。
サロン・デル・マンガ・デ・バルセロナ(Salón del Manga de Barcelona)は、2009年に出版された本書のなかでは6万人規模のイベントだと書かれていますが、その後も参加者が増え続け、Wikipediaによれば、今年は参加者13万人規模の大イベントになっているようです。(<http://es.wikipedia.org/wiki/Sal%C3%B3n_del_Manga_de_Barcelona>)
アンダルシア地方のヘレス・デ・ラ・フロンテーラのサロン・デル・マンガ・デ・ヘレス(Salón del Manga de Jerez)(<http://es.wikipedia.org/wiki/Sal%C3%B3n_del_Manga_de_Jerez>や、マドリードのエキスポ・マンガ(Expo-Manga)も、やはり何万もの人を集めているようです。
ほとんど自然発生でできたもので、日本ではほとんど報道されていないし、僕も知らなかったのです。
しかし、何万のも日本に熱い関心を寄せる若者が集まるイベントに対して、何もアクションを起こさないで良いのでしょうか。インターネットで確認した限り、すでにアニメやまんがに限定されず、「なごり雪」が歌われる映像もあったりします。
そういう声が外務省のなかでも、在外公館のなかでも、日増しに大きくなってきているのは事実です。
外交手段としての意義について、「日本という国への関心・理解の強化」、「日本経済に対する貢献」、「クリエーターの交流」、「日本語の普及」、「社会モラルの形成」、という五つのポイントを本書で挙げた後、最後に「平和への貢献」というテーマを、作者は私見と断りながら付け加えました。
「日本のアニメは”平和”をテーマにするものが多い気がしますが、これは政府のプロバガンダなのでしょうか?」と、ヨーロッパの大学生が聞きました。
そうでないことを、我々は知っています。
もちろん作品はエンターテインメントです。しかし、クリエーターたちが映像作品のなかに込めている想いは、いろいろな角度から検証・評価するのに値するものと思います。
「日本のアニメは好きですか?」と問いかけられたイタリアの学生は、次のように答えたそうです。
「僕たちは日本のアニメで育っているんですよ」
作者の櫻井さんは、「アニメ文化外交」を研究テーマとし、多くの国で講演等の活動を行っています。
NARUTO、ONE PIECE、BLEACH......ジャパニメーションはいま世界中の若者を熱狂させ、いたるところで日本人のよく知らないJAPAN熱が起きている、と作者が書いています。
パリで毎年行われているジャパンエキスポは、近年になって日本でも報道され、それなり知られるようになりましたが、決してフランスだけではありません。
例えば、スペイン。
サロン・デル・マンガ・デ・バルセロナ(Salón del Manga de Barcelona)は、2009年に出版された本書のなかでは6万人規模のイベントだと書かれていますが、その後も参加者が増え続け、Wikipediaによれば、今年は参加者13万人規模の大イベントになっているようです。(<http://es.wikipedia.org/wiki/Sal%C3%B3n_del_Manga_de_Barcelona>)
アンダルシア地方のヘレス・デ・ラ・フロンテーラのサロン・デル・マンガ・デ・ヘレス(Salón del Manga de Jerez)(<http://es.wikipedia.org/wiki/Sal%C3%B3n_del_Manga_de_Jerez>や、マドリードのエキスポ・マンガ(Expo-Manga)も、やはり何万もの人を集めているようです。
ほとんど自然発生でできたもので、日本ではほとんど報道されていないし、僕も知らなかったのです。
しかし、何万のも日本に熱い関心を寄せる若者が集まるイベントに対して、何もアクションを起こさないで良いのでしょうか。インターネットで確認した限り、すでにアニメやまんがに限定されず、「なごり雪」が歌われる映像もあったりします。
そういう声が外務省のなかでも、在外公館のなかでも、日増しに大きくなってきているのは事実です。
外交手段としての意義について、「日本という国への関心・理解の強化」、「日本経済に対する貢献」、「クリエーターの交流」、「日本語の普及」、「社会モラルの形成」、という五つのポイントを本書で挙げた後、最後に「平和への貢献」というテーマを、作者は私見と断りながら付け加えました。
「日本のアニメは”平和”をテーマにするものが多い気がしますが、これは政府のプロバガンダなのでしょうか?」と、ヨーロッパの大学生が聞きました。
そうでないことを、我々は知っています。
もちろん作品はエンターテインメントです。しかし、クリエーターたちが映像作品のなかに込めている想いは、いろいろな角度から検証・評価するのに値するものと思います。
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