「林木株株尽棟材」、上聯求む2010-07-28 23:12:55

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 先月のはじめ、sharonさんのところ(http://daybydayon.exblog.jp/10771356/)に残したゴミコメントにもある通り、僕が通っていた台北の小学校は、少なくとも日本から見ると、ものすごいマンモス校です。

 4年生のときに引っ越ししてバス通学になりましたが、その前の3年生の頃は、なぜかとても早い時間帯に登校していた時期がありました。全校生徒のなかで一番早く学校に着くことも一度ならずでした。なぜわかるかと言いますと、あまり早く着くと、校門はまだ開かないからです。6時すぎぐらいになって、守衛さんが歯を磨きながら、おもむろに校門を開くのを見るのは、3、4千にのぼる生徒のなかでも数人程度です。僕と弟だけのときもあったかと思います。

 上の写真は、ネットで見つけた、いまの母校の校門です。
 僕が通っていた頃、早朝に守衛さんが開いた門はこの写真のものではなく、もうちょっとだけ控え目な佇まいだったと思います。高い看板ができたのも、僕が卒業した後です。

 当時の門は、左右両側には校長先生が揮毫した「対聯」がありました。僕が覚えているのは下の句だけです:

 「林木株株尽棟材」
 
 学校名は「吉林」ですので、上のは「吉」の文字から始まるものに違いないですが、どうしても思い出せません。思い出せないと、ますます気になります。同じものでなくていいので、誰か拵えてくれませんか?

コメント

_ xdaiba ― 2010-07-29 16:00:12

「吉人个个希贤圣」のでは?

_ sharon ― 2010-07-29 18:38:12

さすが xdaiba さん、「满腹经纶」也。

_ T.Fujimoto ― 2010-07-31 00:09:19

xdaibaさん、素晴らしい、さすがです。
ここまできれいに出来たら、顰に倣おうにも躊躇ってしまいました。

_ T.Fujimoto ― 2010-07-31 00:25:09

sharonさん、おっしゃる通りです。
ところで、sharonさんはいま帰省中、ですか?

_ why ― 2010-07-31 23:32:24

Fujimotoさん、こんばんは!

xdaibaさん、意味ぴったりの句に仕上げましたね。せっかく素敵なものができたのに、茶々を入れていいものかとちょっと迷いました。ま、ちゃんとしたものではなくて、どうせ私のいつもの言葉遊びですが、しゃしゃり出ました。

少し気になるんですが、これの上の句、きっちり整えるのがかなり無理なんじゃないかしら。
林木株株尽棟材って、7文字中、6文字がキヘンでしょ?下の句の頭文字に「吉」を付けるのが条件というのはハードルが高いですよね。「林」の次は「木」になっているので、対えるには、吉の次に、「士」か「口」のいずれかをもってくるのが順当ですね。でも、「吉口」では言葉にならないので、アウトとして、残りは「士」のみです。
ま、「吉士」になるわけですが、一般的ではないけれど、一応言葉として存在するものです。
「平仄」の音律が多少雑な点に目をつぶって、文字だけ整えるなら、「士」へんを揃えるようにする必要がありますね。
ということで、全然キレイな句ではありませんし、意味もぎりぎりのところでなんとか成り立つような感じですが、「吉士声声皆壮志」なんか拵えました。ま、吉士を手入れすれば、最後の2文字は「壮士」も使えるかもしれませんが、上の句とのバランスがちょっと悪くなりますね。

あと、「吉士」をチーズと解釈することもできますので、そうすると、「吉士塊塊満塵埃」なんちゃってね。

でも、考えてみたら、こういうものはやはり綺麗に整えなくてもいいから、自然な心情の発露が一番いいと思います。それでもどうしても面白くもない言葉遊びをしてしまうのは、一種の職業病のようなものでしょうかね。救いようがないな。
校長先生の素敵な句をダシにして、ふざけてしまってすみません。ちなみに私は小学校3年生まで吉林省籍でした。

_ why ― 2010-07-31 23:37:25

躊躇もせず、まさに図々しく顰みに倣いました。笑ってください。
私は効顰、みなさんは笑顰・・・す、すみません。

_ T.Fujimoto ― 2010-08-01 17:17:41

whyさん、「吉士声声皆壮志 林木株株盡棟材」、すごいです。
言葉遊びと仰いますが、ここまで至ればもはや芸術品、拍手を送りたいです。
いつかの「二句三年得、一吟雙涙流」の話や「文章本天成、妙手偶得之」の話を思い出しました。

_ T.Fujimoto ― 2010-08-01 17:34:01

whyさん、チーズも僕は好きです (^^;)

すでに玉が出てから、という順番もおかしいですが、本来ブログ主としてはまず「拋磚」しなければいけなかったのですね。
「吉土塵塵遍学海 林木株株盡棟材」
濫竽充数のそしりは免れられないですが、学舎としての母校を思い出しながら、平凡なものですが、こんなののも出てきました。
「吉辰寸寸皆師恩 林木株株盡棟材」

_ W ― 2010-08-02 21:19:28

>いつかの「二句三年得、一吟雙涙流」の話や「文章本天成、妙手偶得之」の話を思い出しました
ほほ、私も“贾岛醉来非假倒,刘伶饮尽不留零”を思い出しました。これも愉快な一句ですね。発泡酒を片手に、ニュースの斜め読みをしながら、いかがですか。一句、二句と仰っしゃらずに、Fujimotoさん、もっと捻ってお聞かせくださいね。

羨ましいくらい素敵なものが出来ましたね。二つとも秀逸だと思いますが、吉辰寸寸皆師恩がとりわけ好きです。深い愛情がひしひし伝わるしっとりした一句ですね。じ~んと来ました。いい句はやはり整った形よりは、どれだけの感動を与えるか、中身で勝負するものですね。
「寸寸」、最高ですね。参りました。

_ why ― 2010-08-02 21:22:23

失礼、署名を間違ってしまいました。

_ T.Fujimoto ― 2010-08-04 01:47:10

whyさんは優しいので、駄作でもそれなり褒めてくれますが、僕のは平仄もまったく合わないし、ひねりのない凡作です。
言い訳をするなら、発泡酒の独酌では、良い発想を引き出すのに不足でした。青木正児先生が「酒を飲む環境は、私の好みとしては、気の合うた友達二、三人と、話しながら飲むのが一番旨い」と書かれたのを読んで、いたく共感を覚えました。

_ why ― 2010-08-06 22:16:08

そうですね。気心の知れた友達となら、何でもない会話だけでもいい肴になり、飲めなくてもほろ酔い気分になりますね。

_ T.Fujimoto ― 2010-08-07 00:14:04

whyさん、仰るとおりです。上戸なら大いに飲み大いに語る、下戸ならちびちび飲みやはり大いに語る、それぞれ楽しめます。

_ T.Fujimoto ― 2010-08-07 00:38:54

ところで、xdaibaさんのコメント、「のでは」の意味が、いまさらながらわかりました。
拵えてくださった、のではなく、正解を教えてくださったのですね。教えられてもまったく気付かなかったのは恥ずかしい限りですが、母校旧校門にあったのは、「吉人箇箇希賢聖、林木株株盡棟材」で間違いないようです。

題名のように繁体字と簡体字を変に混ぜちゃったから検索にかからなかったのですが、「林木株株盡棟材」でGoogleにかけたら、ちゃんとヒットするページが出てきました。画像検索で見つけた上の写真もその「吉林校園景物之變遷 」のページにあり、その文章によると、「吉林」の「對聯」はすでに校門から他所に移動されましたが、まだ健在だそうです。

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