青春の魔法2009-02-05 00:00:53

 敬愛する浜尾朱美さんは、著書「私の競馬」の序章で、「青春の魔法が解けてしまった。と実感した時があった。」から書き始めています。
 忙しくも安定した生活から安らぎを得た代償として、恋をする「ときめき」を失っていた。と、岩井俊二監督の映画「ラブレター」を見たあとに気づき、暗澹とした気分に襲われた、という話です。

 青春の魔法とは、胸を焦がす切なさと、ときめく恋心です。

 「ラブレター」は映像美も素晴らしい映画でしたが、もっと普通の、例えば大林宣彦監督の「青春デンデケデケデケ」とか、もしくはほとんどサブカルの「グミ・チョコレート・パイン」などを何気なく見ていて、不意に胸がキューンとなる瞬間があります。
 遠い彼方に逝ったはずの甘酸っぱい気分が甦り、懐かしいのと、やばい、動揺しているぞ、という思いが混じります。
 ですが、感情の渦は一瞬にして抑圧されてしまいます。夢を見る頃は、やはりとっくに過ぎてしまったようです。

コメント

_ 花うさぎ ― 2009-02-05 08:19:35

最近、自分のブログに書いたのをきっかけとして、
佐野元春の「No Damage」をレンタルショップで借りてきてダビングし、車の中で聞いています。
このひとの若いころの声を聞くと、やっぱり胸がキュンとするんですね。

若いころは感情の起伏が大きく、傷つけたり傷つけられたりすることばかりで、今になってみると、後悔することばかりのような気がするし、若くはなくなった今は今でそれなりによい時期だとは思うのです。でも、昔よく聞いたアルバムなどを聞いたりすると、「あのころはかけがえのない時間を過ごしていたんだな」という気分になりますね。

_ けいこ ― 2009-02-05 11:53:01

青春の魔法かぁ。。もう一度魔法にかかってみたいですね~♪。
この記事を読んだら、お天気も良いせいか、何だかホワ~~ンとした気分になってしまいました。気持ちだけはいつでも乙女のようにいたいですね。

_ 花子ママ ― 2009-02-06 09:03:00

「青春の魔法とは、胸を焦がす切なさと、ときめく恋心」。
生きていて良かった、と思う瞬間があるから生きてこられた。
今でも真面目にそう思っています。幾つになってもそうありたい。

_ why ― 2009-02-06 10:14:18

私なんか単純なものですから、この文面を読むだけでなんだかもう胸がキュンとしてしまいますね。
胸キュンというと、柴門ふみさんの漫画。『同級生』、『東京ラブストーリー』、『P.S 元気です、俊平』、何回読んでもキュンときて、胸はもう孔だらけです。
あと、例えば、山下達郎さんのかのクリスマスソング、徳永英明さんの「輝きながら」とか、徳永英明はそんなに好きな歌手ではないけれど、なぜかこの歌はじんときます。桑田佳祐さんになると、もう声を聞くだけで苦しくなるほどキュンキュンしますね。すでに百孔千瘡の胸が焦げ付いてしまう・・・
こうして挙げてみると、キュンという気持ちはやはり切なさとときめきを表すのにぴったりの言葉ですね。
青春の魔法、かかりっぱなしでもかまわないですね。

_ 花うさぎ ― 2009-02-06 13:00:55

WHYさん、私も徳永英明で胸キュンです。
「輝きながら」もいいけれど、「壊れかけのRADIO]とか。
何だか歌詞を聞いていると、うちの息子の姿と重なってしまうところが、「おばさん」なんですが。
それにしても、あの人、年齢の割には、若く見えていいですよね。

「東京ラブストーリー」は、放映したころ、仕事が忙しかったのでリアルタイムでは見ていませんでしたが、後になってから見ました。
胸キュンというよりは、何だかあのフラフラした主人公の男性がいやで、どうしてこんなのに女性がまとわりつくのか、不思議でなりませんでした。

_ sharon ― 2009-02-06 19:34:25

>夢を見る頃は、やはりとっくに過ぎてしまったようです。
考えたら、今の私も妻でもなく、女でもなく、只子供たちの母でいるだけです。

_ T.Fujimoto ― 2009-02-07 07:09:21

花うさぎさん、青春のあとは朱夏、やがては白秋、それぞれの色調があって、きっとそれぞれかけがえのない時間ではありましょうね。
仰った通りで、若いころは感情の起伏が大きいのが特徴でもありますね。逆に、青春の魔法が解けたな、と気付くのは「なんだこの長閑さ、感情の起伏がないぞ」と気になった頃、と浜尾さんが書いたわけです。

_ T.Fujimoto ― 2009-02-07 07:13:55

けいこさん、おはようございます。まだまだ寒いですが、寒さの向こうにはすでに春めいたものが覗ける頃ですね。
で、言われてみれば、若さの秘訣とは、気持ちの持ち方ひとつなのかも知れませんね。

_ T.Fujimoto ― 2009-02-07 07:17:34

花子ママさん、「生きていて良かった、と思う瞬間があるから生きてこられた」これは名言です。
恋にときめく心が薄れたとしても、生き甲斐は絶対に持つ必要がありますよね。

_ T.Fujimoto ― 2009-02-07 07:39:13

whyさん、かかりっぱなしでもかまわなかったのですが、本人の意向とは関係なく、魔法が解けてしまう場合もあります。
柴門ふみはあまり合わないですが、「輝きながら」とかの歌は聴いていて、キュンとかじゃなくても、ジーンと来る気分になることが多々あります。
魔法が解けても、凡人ゆえ、さまざま感情に惑わされるのは変わらないです。青春のトキメキの代わりに、わびさびに気付き、ちょっとした機微に感動し、穏やかだがより深く感銘したりします。
太上忘情、最下不及情、情之所鍾、正在我輩!

_ T.Fujimoto ― 2009-02-07 07:45:43

花うさぎさん、徳永英明本人もいろいろあったようですね。詳しくは存知ませんが、歌声の通り、かなり繊細な感情の持ち主であるかも知れません。

_ xing ― 2009-02-07 09:44:25

徳永英明「駅」(竹内まりあ)、田島貴男「時のないホテル」(ユーミン)、陽水「とまどうペリカン」、山下達郎「ラッストステップ」、久保田利伸「ミッシング」…。おおっ、次々出てくる。キュンというより、哀しいかな。今日は日本の歌を聴こう!

_ why ― 2009-02-07 15:28:32

やはり花うさぎさんも徳永英明に胸キュンですか。ふふ。確かに年齢のわりに若く見えますね。八重歯だからではないでしょうか。
『東京ラブストーリー』、ドラマは見ていませんが、原作の漫画は何度か繰り返し読みました。なのに、主人公については名前しか覚えていません。たしか完治でしたよね。主人公にあまり興味ありませんでしたが、胸がキュンとしたのは、ヒロインの相手を想うゆえの心の戸惑いや苦悩などですね。まさにFujimotoさんがおっしゃる胸を焦がす切なさと、ときめく恋心です。青春の悩みって贅沢だなと思ってしまいました。
女流漫画家でなければ決して表現し切れなかったのではないでしょうか。少女趣味かもしれませんが、ああいうところに共感を覚えたりしました。

_ why ― 2009-02-07 15:37:46

>青春のあとは朱夏、やがては白秋
いやいや、朱夏ならまだしも、白秋はまだ考えたくないですね。せっかくときめく恋心の話で、歳を忘れて、束の間の青春気分に浸っているのに・・・アハハ

Fujimotoさんは柴門ふみが合わないとおっしゃるのは分かります。逆に好きと言われたら、びっくりしますね。ふふ。

_ T.Fujimoto ― 2009-02-08 09:44:51

sharonさん、おはようございます。
>妻でもなく、女でもなく、只子供たちの母でいるだけです。
様々な役割があるなか、たぶんですが、ご自分が子育てを生活の中心に置いているためでもあるのでしょうね。

_ T.Fujimoto ― 2009-02-08 09:50:35

xingさん、おはようございます。
歌を聴くとき、そこにはさまざまなファクターが入り込んで、なかなか解きほぐすことができませんが、心の琴弦にふれ、魂を揺さぶる詞と曲は、人それぞれ存在するものですね。

_ T.Fujimoto ― 2009-02-09 01:04:38

whyさん、「東京ラブストーリー」は、ドラマのほうは僕も見てなかったのですが、大学の研究室では文献費?と称し、みんなでお金を集めてコミック誌を共同購入したりしていた時代なので、漫画の連載は断片的に斜め読みしていました。
適当に「寛治」で覚えていましたが、主人公の名前は「完治」でしたね。

_ T.Fujimoto ― 2009-02-09 01:10:50

whyさん、すみません、ときめく恋心の話でした。ついてに、もうしばらく青春を謳歌したいです。

好きな季節はと聞かれて、20代の前半までは決まって「秋」だと答えましたが、いまでは完全に「春」に変わっています。

_ 花うさぎ ― 2009-02-10 10:10:35

春は好きな季節でしたが、今は来てほしくない季節です。
まず「花粉症」。今日あたりから「来た」ようです。
喉にもう異変が生じています。
それと、4月、5月と子供の「授業料」や定期代にまとまったお金が出ます。

それにしても、春がお好きとは、「花粉症」とは無縁のようでうらやましい。

_ T.Fujimoto ― 2009-02-10 22:50:07

花うさぎさん、確かに春は花粉症の方にはつらい季節でもあるようです。
特に大量に飛び交う日は目がしょぼしょぼするので、僕も「しきい値」に近いかも知れませんが、とりあえず現状では特に気になる症状は出ていません。
そういえば、石油ストーブを多用する地域、家庭では花粉症に罹る確率が高くなると、昔の上司Yさんが自分の体験も踏まえて力説していたことを思い出しました。どうなのでしょうかね?

_ 天天 ― 2009-02-17 00:04:29

お久しぶりでございます。足跡ありがとうございます。
「恋ばな」のページに直行してきました*^^*

恋は、できたらいくつになってもしたいもの。おかげできれいでいられて、そう簡単に老けていかない♪ なんて言っていると、孫の誕生を待ちくたびれる母にかならず「あなたはもういくつなの?いい加減に・・・」と、怒鳴れてしまいます・・・
たしかにたしかに・・・

私の好きな季節は、昔から変わらず、秋です。でも、20代の感じた秋と今は、変わった気がしますね。

_ T.Fujimoto ― 2009-02-17 22:52:54

天天さん、こんばんは。
時の走る法則は、確かに年を追ってせわしなくなる一方ですね。ですが、仰る通りで、ただ老けるだけなのもつまらないので、恋するかどうかは別としても、1分1秒を大切に生きたいものですね。

それと、好きな秋はどのように感じが変わったのでしょうか?
僕の場合、本当に自分が感じた秋が好きだったわけではなかったかも。恥ずかしいながら、文学や絵画を介しての、間接的な美感覚が、知らず知らず自分の感覚だと誤解してしまったような気がします。

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