天下無敵のスーパーヒロイン2008-10-09 23:54:11

 いまさらかも知れませんが、日曜日のスプリンターズステークスを快勝したスリープレスナイトは、実に強かったのです。
 夏の疲れを気にしていた(http://tbbird.asablo.jp/blog/2008/10/05/3801239)が、なんのその、まったくの杞憂でした。これで1200メートルのレースばかりで5連勝。1400メートル以上では6戦して2着が最高ですが、こと1200メール戦に限れば通算でも10戦9勝2着1回、いまのところでは純然たるスプリンターです。

 それにしても、すでにダイワスカーレット、ウオッカ、アストンマーチャンなどを輩出していたこの世代の牝馬は、本当に過去にも例がないほど、素晴らしい実績を挙げています。
 牡馬のほうがだらしないのも、関係するかも知れませんが。


 海の向こう、ヨーロッパ競馬の最高峰を誇るフランスの凱旋門賞でも、天下無敵のスーパーヒロインが現れました。
 1番人気に支持された噂のザルカヴァ(Zarkava)が、デビュー戦からの連勝を7に伸ばし、牝馬としては15年ぶりの凱旋門賞制覇を果たしました。(しかもその7連勝はすべて、2着馬を2馬身以上離した、危なげない勝ち方。)

 凱旋門の相手は、フランスダービーやニエル賞を含めて6勝無敗だったヴィジョンデタ(Vision d'Etat)、キングジョージや英インタナルステータスを含めてG1ばかりで5連勝してきたデュークオブマーマレード(Duke of Marmalade)、去年のアイルランドダービーと今年のコロネーションカップを勝ったソルジャーオブフォーチュン(Soldier of Fortune)、ソルジャーオブフォーチュンを負かしてサンクルー大賞を勝ったユームザイン(Youmzain)、それに日本から遠征したメイショウサムソンなど。英ダービー馬のニューアプローチ(New Approach)は回避したものの、例年以上と言える好メンバーが集まりました。
 にもかかわらず、これらの古馬や牡馬のチャンピオンを後方から悠々と交わしていて完勝してしまった様は、物が違うとしか言いようがないです。
 元々オークスなどで完勝したゴルディコヴァ(Goldikova)が古馬や牡馬に交えてG1を連勝したり、すでにこの世代の牝馬が強いとの評判が上がっていたが、その頂点に立つザルカヴァは、そんな評判以上の歴史的な名牝になりそうです。


 人間さまの世相を反映してか、競馬でも国内外を問わず、いまは女性が強いです。

コメント

_ sharon ― 2008-10-12 08:43:48

最後の一言で笑ってしまいました。

_ T.Fujimoto ― 2008-10-13 02:54:50

sharonさんに笑って頂ければ、十分です。

牡馬に比べてパワーやスタミナがやや劣ると言われ、ゆえに牝馬限定のレースも増やされてきましたが、ここ数年の日本に限って言えば、牝馬が混合戦でも大活躍し、馬にひけを取らない状態です。
世相を反映してかは、蛇足だったかも知れませんが。

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