閏秒問題2008-08-20 23:49:15

 まだ残暑厳しい真っ直中で年末の話をして申し訳ないですが、今年の大晦日、イギリスやポルトガルあたりで新年を迎えるカウントダウンをするなら、ちょっと気を付けてください。
 2008年12月31日23時59分59秒の次は、23時59分60秒となります。2009年1月1日0時0分0秒になるには、さらに1秒かかるようになるそうです。

 はい、ご名答、閏秒でございます。

 日本標準時プロジェクトのHP(http://jjy.nict.go.jp/QandA/data/leapsec.html)にはまだ情報が載っていないようですが、今年の年末、グリニッジ国際標準時(UTC)には閏秒が挿入される、との情報が回ってきています。

 たかが1秒の遅延、2000年問題などと比べると影響度が遙かに少ないですが、それでもクリティカルな基幹系コンピュータシステムを持つお客さんから、すでに未確定情報に基づく確認依頼が来ています。
 メーカ側としても、万が一でも問題が起きないように、見直しの実施を開始しているところです。

 グリニッジ国際標準時の23時59分60秒は、日本標準時間の8時59分60秒になります。
 来年の元旦、いつもの日より1秒だけ長いので、いつもより1秒間だけ余裕が持てるようにしたいものですな。

ザムザ氏の散歩2008-08-25 23:27:25

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 あなたは、チェコ語が話せますか?

 いまから十数年前、都内山手線の電車内で雑誌をめぐっていたところ、長身の若い男が目の前に来て、腰を曲げながら、いきなりこう聞いてきました。
 はぁ?と、思わず聞き返しました。

 チェコ語ですよ、あなた。
 いいえ、できません、と答えると、男はすぐどこかへ去ってしまいました。座っている人、立っている人、車内にたくさんいるほかの乗客は、聞かれていなかったようです。不意を衝かれ、かつ不用な目線を集めてしまい、狼狽してしまいました。


 唯一知っているチェコ語は、SAMSA。
 ザムザ、チェコ語では「私は孤独だ」という意味になるそうです。
 「ある朝、グレゴール・ザムザがなにかおだやかならぬ夢からさめたとき、ベッドのなかで自分が一匹のとてつもない虫けらに変身しているのを発見した。」
 これが、フランツ・カフカの「変身」という小説の書き出しです。


 司馬遼太郎のエッセイ集「微光のなかの宇宙」(中公文庫)が手元にありますが、そのなかに造形作家・八木一夫の「ザムザ氏の散歩」の写真が載っています。うえの画像とは角度が異なるが、同じ作品で間違いないです。
 解説はないですが、カフカのザムザだと思います。

 たくさんある短い足は、いかにも力が弱く、ばらばらの方向を向いています。どこへ向かうべきか、自分でも制御できない様子で、十数年前の、身の振り方さえ迷っていた自分を、思い出させます。

ママレード公爵の連勝続く2008-08-28 23:53:20

 2泊3日の旅から戻ってきました。

 netkeiba.comを見たら、大雨によるコース冠水で伝統の秋のYork開催がすべて中止し、今年の英国・チャンピオンステークスは、結局23日New Marketにて行われたそうです。
 キング・ジョージの勝ち馬にして現在の最強古馬であるDuke Of Marmalade(デュークオブママレード)と、3歳実力ナンバー・ワンと目されている英国ダービー馬New Approach(ニューアプローチ)の初対決は、Duke Of Marmaladeが1着、New Approachが3着という結果になりました。

 これで、ママレード公爵は今年に入ってからG1レース5連勝となりました。
 レーシングポスト・ONLINEを見ても、「Speed, stamina, a determined attitude, he has it all, and also seems to act on any ground, leaving connections with any number of options. 」と絶賛されています。
 なかなか負けないです。

 合田さんのコラムにありますが、ちなみにYork開催開催初日が中止になった翌日、レーシングポスト紙の表紙を飾った水浸しのコースの写真のキャプションは、「デュークオブマーマレイドよりも、マイケル・フェルプスに適したコンディション」だったそうです。
 おもしろいですな。

3年目2008-08-29 19:56:11

 このブログを始めたのは2006年の8月27日。
 気付けば、はや3年目。

 当初の予定通り、のんびり長くやっていくつもりです。
 引き続きのご愛顧、よろしくお願いします。