キノコ、タケノコ2008-08-03 22:20:20

 古い競馬雑誌をパラパラとめくって見ると、"When bookmakers spring up like mushrooms," なる文章が出てきました。

 競馬雑誌なので、bookmakerは書籍の出版社ではなく、日本でもブックメーカーと直訳され、すなわち私設馬券業者のことです。日本やアメリカの競馬ではパリミュチェル式の馬券のみ売られ、ノミ屋は法律で禁止されていますが、イギリス、ドイツ、オーストラリアなどではいまブックメーカーの活動が認められています。

 問題はその後の "spring up like mushrooms"、なぜキノコ(マシュルーム)か、さっぱりわからなかったのです。ネットで調べてみると、どうやらこれは「大量発生」を意味するイディオムであるようです。
 ちょっと雨が降ると、キノコはびっくりするように急にたくさん生えてくることに由来する、との話です。

 中国語では似たような意味に「雨後春筍」という四字熟語がありますが、英語だとタケノコではなく、キノコが使われているようです。(spring は、もちろんこの場合「春」ではないのですが)


 さて、明治製菓に「きのこの山」と「たけのこの里」というチョコレート菓子があり、会社の売店でも売っていて、いきの長いお菓子です。

 明治製菓のホームページを見ると、「きのこの山」のほうが数年だけ早く、 1975年から発売されて、実に三十数年の歴史を持っています。
(http://www.meiji.co.jp/sweets/chocolate/kinotake/)
 雨が降って急に出てきたかというと、そうでもなく、「誕生秘話」のところを見ると、企画してから正式発売するまで5年近い歳月もかかったようです。

 ホームページには歴代のCMも見れて、懐かしい思いで見てしまいました。