WonderLand

　マイク・タイソンは女性ボクサーと試合したい、と言っているようです。

http://msn.foxsports.com/boxing/story/6068980?FSO1&ATT=HMA

　女性ボクサーと実際に試合するかどうかは別として、いま「Mike Tyson's World Tour」というイベントが始まり、かつて無敵を誇っていたボクシングのカリスマ王者は、ほとんど単にお金のためにリングに上がっています。
　アメリカ各地だけではなく、中国、ロシア、南アフリカでの公演も、計画されています。
　最も安いチケットでも1,500ドルだった全盛期と比べると、今回のツアーは、４回戦ですが、安い席は只の25ドルです。
　「25ドル、タイソンのボクシングを見るのに25ドルしかかからない！」これがツアーの宣伝文句のようです。

　「王の闇」(沢木耕太郎)のなかの「王であれ、道化であれ」を思い出しました。
　モハメド・アリと３回も死闘をひろげた、あの元チャンピオンのジョー・フレイジャーが、腐った牡蠣のような靄がかかった目をして、ほとんど客の入っていない、二流のナイト・クラブで歌のショーをやっていた、暗くて重い話です。

　そして、いまはあのマイク・タイソンです。

　こう言っていますね。
　"It's all fun. I'm not Mike Tyson,"
　"I'm not 20 years old. I'm not going to smash anybody. I'm not going to talk about smashing anybody's brains. You're not going to see that guy no more."

　王になったり、道化になったり...