大正時代の皇居外苑馬場先門2014-04-30 23:13:45

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 棚を整理すると、古い便箋用紙のなかから、何枚かの絵葉書がこぼれて落ちました。
 はては、と思い出してみれば、どうやら何年か前に神田の古書街で求めて、その日のうちに変な場所に挟んでそのまま忘れてしまったものです。

 求めた際は気づかなかったが、この2枚、写っているのは同じ場所ではないかと、今日は眺めながら思いました。どちらも広々として、何より遠景の雰囲気が似ています。
 どうでも良いことではありましょうが、こういうときは、判然としないままで置いておくのはなんとなく精神衛生上良くなく、やはり確かめたくなります。ちょっとした歴史探偵ゲームのつもり、でもあります。

 上のほうは、場所を明記してあります。大正5年11月、迪宮裕仁親王(昭和天皇)の立太子の礼の際の、馬場先奉祝門です。
 問題は下のほう、大正8年5月、帝都三大祝典の実況とありますが、どこを写したかは書いてありません。
 帝都三大祝典とは、大正8年の東宮殿下御成年式、東京市制三十年、遷都五十年を祝ったもので、大正8年5月7日から20日まで、東京各地区の交差点や橋などに奉祝門が飾られました。詳細は不明ですが、大小様々な奉祝門、その数は多いようです。

 20年前なら裏付けを取るのにもっと難儀していたかも知れませんが、そこはインターネット時代、グーグル先生に尋ねてみると、あっけなく答えがわかりました。
 こんなページが出てきました。「皇居前外苑の式典」
<http://www7b.biglobe.ne.jp/~ophl/koukyokasumigaseki/shikiten2/koukyo_saiten/index.html>

 上の写真はないですが、絵葉書がたくさんあって、「東宮殿下御成年式馬場先奉祝門光景」や「奠都五十年祭祝賀門夜景(馬場先)」に写っている門の形は、まさにそっくりです。
 ということで、歴史探偵ゲームはあっさり終わってしまいました。つい物足りなく思ってしまうほです。しかし、手色彩のほうで色が判明したのと、夜には灯を点していたことがわかったのが、想定外の収穫でした。

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