ジョッキー・クラブ ― 2009-01-07 23:32:56
「日本騎手クラブ」という団体があります。
1960年、かつての「調教師騎手会」から独立した、JRAに所属する騎手によって組織されている団体です。騎手の騎乗技術や社会的地位の向上、央競馬の発展に寄与することなどを目的としている団体です。
一方、競馬が開催されている多くの国には「Jocky Club」が存在します。
Jocky Clubは、特に英国の文学作品などに登場していて、競馬に詳しくない翻訳家が、「騎手クラブ」と訳したりすることがありますが、これは正しい訳だと言えません。
なるほどjockyとは競馬の騎手を指しますが、Jocky Clubは「日本騎手クラブ」のような、騎手たちによって組織された任意団体とはまったく異なる組織です。
アメリカにも、フランスにも、香港にもJocky Clubがあって、組織と権限などは国によって異なりますが、元を辿れば、いずれも英国のジョッキー・クラブに範をとって作られているものです。
元祖である英国のJocky Clubは、ホームページ(http://www.thejockeyclub.co.uk/)によると、競馬にやってきた貴族や紳士達によって、1750年頃に創立されたものです。
最初はロンドンで創設されたが、すぐにニューマーケットに移され、その後Jocky Clubは権威を得て、長きに渡り、英国の平地競馬のすべてを統括することになりました。
すべてというのは、競馬場の免許、調教師、騎手の免許や取り消し、競走馬の血統登録、馬名登録から、その他競馬全般にわたる監督を引き受けています。
ちなみに、香港Jocky Clubの中国語名称はすなわち「香港競馬会」です。
このような組織をなぜJocky Clubと称したかは、「蹄の音に誘われて」(佐藤正人)によると、18世紀の創設当時はプロの騎手が存在しなく、馬主は自分の馬に乗ってレースするので、ジョッキーはすなわち馬主であったためです。
アメリカのJocky Clubは英国を真似て作ったものですが、ある事件の裁判結果により、オールマイティ的な存在でなくなり、免許関係は州競馬委員会に移され、馬の登録を主とする機関となっていました。
英国のJocky Clubも、1993年にイギリス競馬公社に対して懲罰部門など一部を除く競馬の統轄権限を委譲し、2006年には競馬監理機構に残る権限も委譲し、約250年携わった競馬の統轄業務から完全に離れることとなりました。それでもいまのJocky Clubはなお14の競馬場、広大な調教設備、The National Studなどを管理、運営していることは確かです。
1960年、かつての「調教師騎手会」から独立した、JRAに所属する騎手によって組織されている団体です。騎手の騎乗技術や社会的地位の向上、央競馬の発展に寄与することなどを目的としている団体です。
一方、競馬が開催されている多くの国には「Jocky Club」が存在します。
Jocky Clubは、特に英国の文学作品などに登場していて、競馬に詳しくない翻訳家が、「騎手クラブ」と訳したりすることがありますが、これは正しい訳だと言えません。
なるほどjockyとは競馬の騎手を指しますが、Jocky Clubは「日本騎手クラブ」のような、騎手たちによって組織された任意団体とはまったく異なる組織です。
アメリカにも、フランスにも、香港にもJocky Clubがあって、組織と権限などは国によって異なりますが、元を辿れば、いずれも英国のジョッキー・クラブに範をとって作られているものです。
元祖である英国のJocky Clubは、ホームページ(http://www.thejockeyclub.co.uk/)によると、競馬にやってきた貴族や紳士達によって、1750年頃に創立されたものです。
最初はロンドンで創設されたが、すぐにニューマーケットに移され、その後Jocky Clubは権威を得て、長きに渡り、英国の平地競馬のすべてを統括することになりました。
すべてというのは、競馬場の免許、調教師、騎手の免許や取り消し、競走馬の血統登録、馬名登録から、その他競馬全般にわたる監督を引き受けています。
ちなみに、香港Jocky Clubの中国語名称はすなわち「香港競馬会」です。
このような組織をなぜJocky Clubと称したかは、「蹄の音に誘われて」(佐藤正人)によると、18世紀の創設当時はプロの騎手が存在しなく、馬主は自分の馬に乗ってレースするので、ジョッキーはすなわち馬主であったためです。
アメリカのJocky Clubは英国を真似て作ったものですが、ある事件の裁判結果により、オールマイティ的な存在でなくなり、免許関係は州競馬委員会に移され、馬の登録を主とする機関となっていました。
英国のJocky Clubも、1993年にイギリス競馬公社に対して懲罰部門など一部を除く競馬の統轄権限を委譲し、2006年には競馬監理機構に残る権限も委譲し、約250年携わった競馬の統轄業務から完全に離れることとなりました。それでもいまのJocky Clubはなお14の競馬場、広大な調教設備、The National Studなどを管理、運営していることは確かです。
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