兎にも角にも心よきかな2009-01-27 17:39:04

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 一年の始めと聞けば老いながら
 兎にも角にも心よきかな


 中華圏では春節とも呼ぶ旧正月が昨日にあり、中華圏はどこでも大いに賑わっています。
 その前の日曜日、大晦日に当たる除夕の日は、主にブログを通して知り合った仲間による、実に素敵な新年会に参加しました。(http://tubomim.exblog.jp/10210301/


 冒頭の歌は、生田流箏曲の名人だった葛原勾当によるものです。
 勾当なので、もちろん目が不自由な方ですが、16歳から病没する71歳まで56年間続いた日記がいま残っています。
 自ら考案した木活字を利用して自力で記したりしていたそうですが、到底本人では読めないはずです。
 それでも書き続けた所為を考えれば、日記とは言いながら、誰かに読まれることを意識して綴ったのに違いないです。


 ブログも、基本的にそうですね。
 完全にメモ帳代わりで使っている非公開のブログを僕もひとつ持っていますが、普通ネットで公開しているものであれば、程度の差こそあれ、どこか読み手を意識している部分があるかと思います。なんらかの目的で発信し、なにかを伝えたくて、いろいろな思いが込められています。

 葛原勾当が日記を綴った時代と違うのは、ブログではときに反響が上がったり、交流が生じたり、ブログ主が当初考えもしなかったフィードバックが得られる場合も多々あります。
 まあ、悪い方向に転んでしまえば、犯罪に繋がったりする報道を耳にすることもありますが、それはたぶん少数で、少なくとも僕だけが幸運だったと思えません。

 類は友を呼ぶ。ネットやブログを介した交遊は、自由度の高い、利害関係の少ない、新しい人間関係の可能性を示してくれているように思います。