【観戦記】K-1 WORLD GP 2007 in YOKOHAMA ― 2007-03-06 23:54:58
CSで最初から最後まで見ました。
激戦あり、波乱ありと、近年のK-1ではまれに見るおもしろい大会だと思います。すっかり出遅れましたが、簡単に観戦記もどきを。
× シリル・アビディ vs 野田 貢 ○
あとにもっと大きい衝撃があって、印象が薄くなりましたが、この試合の野田選手も、本来は金星の結果です。頭を突っ込んでの前進ファイト、渾身の執念と体力で掴んだ判定勝利、そう見えました。
但しアビディのほうは、ここ数試合がそうでしたが、その動きにあまり精彩がないようです。本来の闘いはもう取り戻せないのでしょうか?
○ グーカン・サキ vs 天田ヒロミ ×
急遽参戦のグーカン・サキがインローを効かせて完勝でした。相当赤くなっていて、天田選手も痛かったのでしょう。まあ、ジャパンの選手はそろそろ世代交代の波がやってきたようです。
× 堀 啓 vs アレキサンダー・ピチュクノフ ○
堀選手は超新星と呼ばれて何年も経ち、結局あまり大成できていない状態です。一方で、ピチュクノフは徐々にK-1の闘いに慣れ、極真での実力を出せるようになってきました。そうすると、キックもパンチも、ピチュクノフが自然と圧倒し、あっさりと1ラウンドでKOして見せました。
ピチュクノフ選手は、GPファイナルの出場など、さらなる活躍を期待できるかも知れません。
× 中迫 強 vs ザビット・サメドフ ○
堀啓の前に、超新星と呼ばれて、エースへの成長が期待されていたのが中迫選手。多くの一流選手と闘った経験もあまり糧になれず、この日も、22歳の新鋭に負けてしまいました。
もつれたり、クリンチになる場面が多く、残念ながら内容もあまり芳しいものではありません。ちょっと悲しいですが、中迫選手にはもうそう多くは望めないかも知れません。嫌いな選手ではないですが、そう思いました。
× ジェロム・レ・バンナ vs 澤屋敷 純一 ○
文句なしに本日一番の番狂合わせ。組み合わせを見たとき、ミスマッチとさえ思えましたが、レ・バンナにKO勝利して、22歳の澤屋敷はいきなりシンデレラボーイとなりました。
番長レ・バンナがちょっと相手を軽く見過ぎたかも知れませんが、澤屋敷のカウンターテクニックは的確で、あながちフロックだと言い切れません。マークされるようになっても勝てるかは現状わかりませんが、今後、蹴りも覚えて強くなっていけば、確かにとても楽しみな存在です。
× チェ・ホンマン vs マイティ・モー ○
マイティ・モーは、恐らく試合前から狙った通りの右ロングフックがきれいに決まり、大巨人から初のKO勝ちを奪いました。
マイティ・モーは思い切りがよく、無論パンチ力は折り紙付きなので、どのファイターから見ても厄介な相手になっているのでしょう。チェ・ホンマンのほうは、今回は仕上がりが万全でないような気がします。立ち直ってくれば、また違う結果になる可能性もあります。
× ルスラン・カラエフ vs バタ・ハリ ○
素晴らしいスピードとテクニックの応酬が見れて、最高の試合でした。
2ラウンド、まずバタ・ハリがカウンターで相手をぐらつかせることに成功しましたが、ルスラン・カラエフはすぐに逆襲して、ジャンプしてのパンチを起点に、得意のムーヴでハイスピードの連打で逆転のダウンを奪いました。驚くべきはその後、ようやく立ち上がったハリに、カラエフがフィニッシュに勇躍したその瞬間、バタ・ハリの右ストレートがきれいにアゴを打ち抜き、最逆転の結末を迎えました。
このカードは、ちょっと間隔を置き、またまた見たいと思いますね。
× 武蔵 vs 藤本 祐介 ○
新設のヘビー級タイトルに向けて、カラエフからドラマチックな勝利を収めたバタ・ハリと対戦する相手を決める1戦ですが、きらびやかさでは前の試合に遠く及びません。途中、武蔵選手の左のキック、何発かいいのがありましたが、あまり続きません。
3ラウンド闘って、全般的に優勢に進めた藤本選手の判定勝ちかと思いましたが、ジャッジの判定は1-0のドロー、そのまま延長戦になりました。
延長戦開始前、角田統括ディレクターから、よりアグレッシブに試合を進めなければ両者にタイトル戦の資格を剥奪するような警告がありましたが、あれは気分悪かったです。そういうルールや権限でもありましたか?
まあ、結果的には延長戦になって、すっきりした完全決着が見れてよかったのかも知れません。藤本のハイが決まり、武蔵選手を初めてKOした日本人K-1ファイターとなりました。
バタ・ハリとのタイトル決定戦、贔屓目に見ても有利とは言えませんが、ポカもある相手なので、藤本選手がチャンスをもぎ取る可能性もいくらかあり、頑張ってほしいです。
○ セーム・シュルト vs レイ・セフォー
この試合、新設のスーパーヘビー級初代王者決定戦に認定されました。
シュルトはいつもと比べて前蹴りが少なく、1ラウンドはセフォーがブーメランフックで先にダウンを取りました。しかし、ラウンド終了も前後して、シュルトにはあまりダメージが見えませんでした。2ラウンド、セフォーは打って出ていこうとするところを、上からうち下ろすようなカウンターを決め、逆転のノックアウトとなりました。
レイ・セフォーがあんな倒れ方はあまり見た記憶がないですが、2年連続グランプリ制覇を果たしたセーム・シュルトが初代王者になった結果は、とてもすっきりしたものでした。
この巨神兵王者を一体誰が倒すかは、K-1スーパーヘビー級のメインテーマとして、また当分は続くかも知れません。
激戦あり、波乱ありと、近年のK-1ではまれに見るおもしろい大会だと思います。すっかり出遅れましたが、簡単に観戦記もどきを。
× シリル・アビディ vs 野田 貢 ○
あとにもっと大きい衝撃があって、印象が薄くなりましたが、この試合の野田選手も、本来は金星の結果です。頭を突っ込んでの前進ファイト、渾身の執念と体力で掴んだ判定勝利、そう見えました。
但しアビディのほうは、ここ数試合がそうでしたが、その動きにあまり精彩がないようです。本来の闘いはもう取り戻せないのでしょうか?
○ グーカン・サキ vs 天田ヒロミ ×
急遽参戦のグーカン・サキがインローを効かせて完勝でした。相当赤くなっていて、天田選手も痛かったのでしょう。まあ、ジャパンの選手はそろそろ世代交代の波がやってきたようです。
× 堀 啓 vs アレキサンダー・ピチュクノフ ○
堀選手は超新星と呼ばれて何年も経ち、結局あまり大成できていない状態です。一方で、ピチュクノフは徐々にK-1の闘いに慣れ、極真での実力を出せるようになってきました。そうすると、キックもパンチも、ピチュクノフが自然と圧倒し、あっさりと1ラウンドでKOして見せました。
ピチュクノフ選手は、GPファイナルの出場など、さらなる活躍を期待できるかも知れません。
× 中迫 強 vs ザビット・サメドフ ○
堀啓の前に、超新星と呼ばれて、エースへの成長が期待されていたのが中迫選手。多くの一流選手と闘った経験もあまり糧になれず、この日も、22歳の新鋭に負けてしまいました。
もつれたり、クリンチになる場面が多く、残念ながら内容もあまり芳しいものではありません。ちょっと悲しいですが、中迫選手にはもうそう多くは望めないかも知れません。嫌いな選手ではないですが、そう思いました。
× ジェロム・レ・バンナ vs 澤屋敷 純一 ○
文句なしに本日一番の番狂合わせ。組み合わせを見たとき、ミスマッチとさえ思えましたが、レ・バンナにKO勝利して、22歳の澤屋敷はいきなりシンデレラボーイとなりました。
番長レ・バンナがちょっと相手を軽く見過ぎたかも知れませんが、澤屋敷のカウンターテクニックは的確で、あながちフロックだと言い切れません。マークされるようになっても勝てるかは現状わかりませんが、今後、蹴りも覚えて強くなっていけば、確かにとても楽しみな存在です。
× チェ・ホンマン vs マイティ・モー ○
マイティ・モーは、恐らく試合前から狙った通りの右ロングフックがきれいに決まり、大巨人から初のKO勝ちを奪いました。
マイティ・モーは思い切りがよく、無論パンチ力は折り紙付きなので、どのファイターから見ても厄介な相手になっているのでしょう。チェ・ホンマンのほうは、今回は仕上がりが万全でないような気がします。立ち直ってくれば、また違う結果になる可能性もあります。
× ルスラン・カラエフ vs バタ・ハリ ○
素晴らしいスピードとテクニックの応酬が見れて、最高の試合でした。
2ラウンド、まずバタ・ハリがカウンターで相手をぐらつかせることに成功しましたが、ルスラン・カラエフはすぐに逆襲して、ジャンプしてのパンチを起点に、得意のムーヴでハイスピードの連打で逆転のダウンを奪いました。驚くべきはその後、ようやく立ち上がったハリに、カラエフがフィニッシュに勇躍したその瞬間、バタ・ハリの右ストレートがきれいにアゴを打ち抜き、最逆転の結末を迎えました。
このカードは、ちょっと間隔を置き、またまた見たいと思いますね。
× 武蔵 vs 藤本 祐介 ○
新設のヘビー級タイトルに向けて、カラエフからドラマチックな勝利を収めたバタ・ハリと対戦する相手を決める1戦ですが、きらびやかさでは前の試合に遠く及びません。途中、武蔵選手の左のキック、何発かいいのがありましたが、あまり続きません。
3ラウンド闘って、全般的に優勢に進めた藤本選手の判定勝ちかと思いましたが、ジャッジの判定は1-0のドロー、そのまま延長戦になりました。
延長戦開始前、角田統括ディレクターから、よりアグレッシブに試合を進めなければ両者にタイトル戦の資格を剥奪するような警告がありましたが、あれは気分悪かったです。そういうルールや権限でもありましたか?
まあ、結果的には延長戦になって、すっきりした完全決着が見れてよかったのかも知れません。藤本のハイが決まり、武蔵選手を初めてKOした日本人K-1ファイターとなりました。
バタ・ハリとのタイトル決定戦、贔屓目に見ても有利とは言えませんが、ポカもある相手なので、藤本選手がチャンスをもぎ取る可能性もいくらかあり、頑張ってほしいです。
○ セーム・シュルト vs レイ・セフォー
この試合、新設のスーパーヘビー級初代王者決定戦に認定されました。
シュルトはいつもと比べて前蹴りが少なく、1ラウンドはセフォーがブーメランフックで先にダウンを取りました。しかし、ラウンド終了も前後して、シュルトにはあまりダメージが見えませんでした。2ラウンド、セフォーは打って出ていこうとするところを、上からうち下ろすようなカウンターを決め、逆転のノックアウトとなりました。
レイ・セフォーがあんな倒れ方はあまり見た記憶がないですが、2年連続グランプリ制覇を果たしたセーム・シュルトが初代王者になった結果は、とてもすっきりしたものでした。
この巨神兵王者を一体誰が倒すかは、K-1スーパーヘビー級のメインテーマとして、また当分は続くかも知れません。
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