【素人写真】山2007-01-21 00:44:23

 山のあなた空遠く......にわか文学少女が涙ぐんで口ずさみます。
 しかしこのブッセの詩の主人公は、決して山のかなたまで足を運んでいない、と阿刀田高氏はそのエッセイ集のなかで説きます。

 確かに本当に山に行けば、不思議なことは7つばかりではありません。失望を胸にひしがれて帰ってくることも少ないはずです。

 夏の林道のなかには、気怠さとエネルギーとが共存し、
 冬山の雪景色には、心奥の北方憧憬を呼び覚ます神聖な力が潜んでいます。

 1つの岩にぶつかることは1つの戦慄にぶつかること、1つの山巓を乗り越えることは1つの自分を乗り越えること、そう言えるかも知れません。

 山の稜線に沿って歩き、心は新たなエネルギーに満たされて、水でぐちゃぐちゃになった靴の中、水虫たちもとても喜んでいました。



1993年2月 雪の小田原から見る富士山




1995年5月 丹沢




1995年5月 八甲田山




2002年1月 伊豆堂ヶ島




2006年10月 富士山

コメント

_ why ― 2007-01-29 23:35:46

きれいな写真ですね。枯淡の味があって、3枚目が一番好きです。

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