謹賀新年 ― 2011-01-05 07:36:43
遅くなりましたが、明けましておめでとうございます。
「一元復始 万象更新」というが、新しい年にはなにか新たな発見があればうれしいです。
今年もよろしくお願いします。
「一元復始 万象更新」というが、新しい年にはなにか新たな発見があればうれしいです。
今年もよろしくお願いします。
「戦極 Soul of Fight」ほか ― 2011-01-11 22:56:40

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今年の年末年始は遠出せず、近場で子供を遊ばせたり、あとは格闘技三昧でした。
まずは12月26日のボクシング・亀田祭りですね。真ん中の大毅の試合は見逃しましたが、派手な言動とは裏腹に、基本的に三兄弟ともボディ打ちがうまく、基本に忠実で、堅実なボクシングをする選手だと改めて思いました。
大晦日はもちろん「Dynamite!! ~勇気のチカラ2010~ 」の中継を見ましたが、例年と較べて中継枠が短く、試合の半数近くは最後のダイジェストにまとめられて、地上波ではほぼ割愛されました。長島☆自演乙☆雄一郎選手がDREAMライト級チャンピオンの青木真也を総合ルールの第2ラウンドでKOしたようなサプライズもありましたが、あとは良くも悪くも大晦日のイベントらしいものでした。川尻達也vsジョシュ・トムソンや、桜井“マッハ”速人vsジェイソン・ハイのような良いカードが放送されなかったのは、とても残念です。
日本だけでなく、UFCも去年に続いてニューイヤーイベントを開催しました(日本時間では1月2日ですが)。そのUFC125のメインは、B.J.ペンを返り討ちしたフランク・エドガーが、プロ無敗のグレイ・メイナードを迎えてのライト級チャンピオンシップ戦でした。挑戦者がやや優勢に見えましたが、結果はドローです。再戦があるかも知れませんが、両者が同じようなタイプの選手で、試合としてはあまりおもしろくなく、次の挑戦者はエヴァン・ダーナムあたりのほうが見たいと思います。同じライト級では五味隆典がクレイ・グイダに一本を取られて敗退したようです。こちらは映像が未見ですが、結果だけなら五味はタイトル戦線から三歩後退したような感じです。
順番は逆になりましたが、12月30日の「戦極 Soul of Fight」 は会場(有明コロシアム)で観戦しました。
朝11時にスタートし、全28試合(試合前にドクターストップの1試合を含む)が終了となったのが夜8時20分過ぎ、中味もジャケットルールの試合があって、キックボクシングルールの試合があって、ムエタイルールの試合があって、総合MMAルールのSRC16があると、バラエティ豊かでボリュームの厚いイベントでした。
そして、長い大会の最後を飾るSRCフェザー級王座戦のマルロン・サンドロvs日沖発戦は、これまた名勝負と言ってよい大熱戦でした。サンドロの強烈すぎるロングフックとアッパーを避けながら、打撃に寝技とコプリートに戦った挑戦者の日沖選手は、いままでの集大成の一戦だったように思います。この勝利によってSRCの新チャンピオンになっただけでなく、Sherdogのオフィシャル・ランキングでも、ジョゼ・アルドに次ぐフェザー級の世界2位にランクされるようになりました。岡見勇信はミドル級で3位にランクされていますが、2位というのは日沖だけで、日本人ファイターのなかでは最高位の評価です(DREAMのフェザー級新チャンピオン・高谷裕之はTOP10にも入っていない)。
日沖選手がMVPなら、この日の殊勲賞は中村K太郎、技能賞は藤原あらし、敢闘賞はチーム朝青竜のジャダンバ・ナラントンガラグ、それと、特別賞を女子の中井りん選手にあげたいです。
読んでいないですが、すごいことに東京中日スポーツ新聞は表紙一面が中井りんだったそうです。まあ、試合後の宙返りも筋肉ポーズも確かにインパクト大でしたが。
今年の年末年始は遠出せず、近場で子供を遊ばせたり、あとは格闘技三昧でした。
まずは12月26日のボクシング・亀田祭りですね。真ん中の大毅の試合は見逃しましたが、派手な言動とは裏腹に、基本的に三兄弟ともボディ打ちがうまく、基本に忠実で、堅実なボクシングをする選手だと改めて思いました。
大晦日はもちろん「Dynamite!! ~勇気のチカラ2010~ 」の中継を見ましたが、例年と較べて中継枠が短く、試合の半数近くは最後のダイジェストにまとめられて、地上波ではほぼ割愛されました。長島☆自演乙☆雄一郎選手がDREAMライト級チャンピオンの青木真也を総合ルールの第2ラウンドでKOしたようなサプライズもありましたが、あとは良くも悪くも大晦日のイベントらしいものでした。川尻達也vsジョシュ・トムソンや、桜井“マッハ”速人vsジェイソン・ハイのような良いカードが放送されなかったのは、とても残念です。
日本だけでなく、UFCも去年に続いてニューイヤーイベントを開催しました(日本時間では1月2日ですが)。そのUFC125のメインは、B.J.ペンを返り討ちしたフランク・エドガーが、プロ無敗のグレイ・メイナードを迎えてのライト級チャンピオンシップ戦でした。挑戦者がやや優勢に見えましたが、結果はドローです。再戦があるかも知れませんが、両者が同じようなタイプの選手で、試合としてはあまりおもしろくなく、次の挑戦者はエヴァン・ダーナムあたりのほうが見たいと思います。同じライト級では五味隆典がクレイ・グイダに一本を取られて敗退したようです。こちらは映像が未見ですが、結果だけなら五味はタイトル戦線から三歩後退したような感じです。
順番は逆になりましたが、12月30日の「戦極 Soul of Fight」 は会場(有明コロシアム)で観戦しました。
朝11時にスタートし、全28試合(試合前にドクターストップの1試合を含む)が終了となったのが夜8時20分過ぎ、中味もジャケットルールの試合があって、キックボクシングルールの試合があって、ムエタイルールの試合があって、総合MMAルールのSRC16があると、バラエティ豊かでボリュームの厚いイベントでした。
そして、長い大会の最後を飾るSRCフェザー級王座戦のマルロン・サンドロvs日沖発戦は、これまた名勝負と言ってよい大熱戦でした。サンドロの強烈すぎるロングフックとアッパーを避けながら、打撃に寝技とコプリートに戦った挑戦者の日沖選手は、いままでの集大成の一戦だったように思います。この勝利によってSRCの新チャンピオンになっただけでなく、Sherdogのオフィシャル・ランキングでも、ジョゼ・アルドに次ぐフェザー級の世界2位にランクされるようになりました。岡見勇信はミドル級で3位にランクされていますが、2位というのは日沖だけで、日本人ファイターのなかでは最高位の評価です(DREAMのフェザー級新チャンピオン・高谷裕之はTOP10にも入っていない)。
日沖選手がMVPなら、この日の殊勲賞は中村K太郎、技能賞は藤原あらし、敢闘賞はチーム朝青竜のジャダンバ・ナラントンガラグ、それと、特別賞を女子の中井りん選手にあげたいです。
読んでいないですが、すごいことに東京中日スポーツ新聞は表紙一面が中井りんだったそうです。まあ、試合後の宙返りも筋肉ポーズも確かにインパクト大でしたが。
鴨フラージュ ― 2011-01-16 01:09:42
小学生の冬休みが終わると、朝出社前のチャンネルはテレビ東京の「おはスタ」に戻りました。
真面目に見ていないから、いつからかはわかりませんが、この「おはスタ」にはどうもこの頃、本来の曜日のレギュラーに関係なく、ピン芸人の小島よしおが「なぞなぞハンター」なるキャラを扮し、なぞなぞを出題するコーナーがよく出ます。
昨日の朝などは、「物事をはっきりと話さない鳥はな~に?」のような問題だったと思います。
答えは「カモ」でした。
いや、曖昧な言い方をする時によく語尾に「かも」を付ける、というだけの、贔屓目に見てもあまり出来のよくないなぞなぞでした。
しかし心に覚えがあります。この語尾に「かも」を付けるのは、何を隠そうと、僕もよく使う、かも。
あれは競馬ブーム真っ直中の1994年頃まで遡る話です。
当時、井崎脩五郎と須田鷹雄のふた方が教授と博士のキャラクターを扮し、対談形式で全G1レースの一週間前予想をする、という企画が「週刊読売」で連載されていました。
軽妙なトークが人気を博したコーナーではありますが、予想の方は惨憺たるもので、皐月賞からオークスまではひとつも的中がなく、そのままナリタブライアンが断然人気だったダービーを迎えていました。
ダービーの週の対談には、こんな展開がありました:
須田: ここまでのまとめとしては、「2~5番人気くらいの馬の単勝がいいかも」ってことになりますね。
井崎: 「かも」っていう文末がイカすな(笑)。
須田: もはや我々は、断定的な物言いをできる立場ではありません(笑)。
笑っている場合でなく、読んでいてハッと思いました。まるで正解をあえて避けるような予想をし続けた自分は、はたして断定的な物言いをできる立場にあるのでしょうか?
深く反省し、以来、この競馬会のカモは、ますます「かも」を多用するようになりました。
もっとも、「かも」は「疑問」だけではなく、「詠嘆」であるケースも昔から例がたくさんありました。
式亭三馬の「浮世風呂」には、鴨子(かもこ)と鳧子(けりこ)というふたりのアマチュア女性国学者が銭湯でいろいろ論じ合う段がありますが、このふたりの名前は和歌でよく出てくる「かも」と「けり」から付けたものです。
「かも」はこういう使い方で登場されるぐらい、典型的に古典和歌的な言葉であって、暇な人?がいて、数えると、「万葉集」には「かも」が七百回くらいも出ているらしいです。
平安時代になって、「かも」が衰えて、「詠嘆」のほうの使い方では「かな」が取って代わりましたが、「万葉」を手本に仰ぐ近代和歌のおかげて、いつしかふたたび復活してきました。
「監房より今しがた来し囚人はわがまへにゐてやや笑めるかも」 (斎藤茂吉)
「磐代の岸の松が枝むすびけむ人は帰りてまた見けむかも」 (長忌寸意吉麿)
磐代の岸の松が枝を結んだという人は、ここを帰り道にまた通って、この松をもう一度見たのだろうかしら、というわけなので、これは疑問の気持ちなんですね。
「浦廻より漕ぎ来し船を風早み沖つ御浦にやどりするかも」
浦のめぐりを漕いで来たけれど強い風が吹くから、沖の方の浦に逃げて、こんなふうに宿りをしているんだなあ、とこちらは詠嘆風になっています。
と言っても、文法の先生がすぐ「疑問」であるとか「詠嘆」であるとか、明確に区別したがりますが、意外ときれいに区別できるものではなく、不確かだなあという、疑問であり、詠嘆でもある、両方を混じったような気持ちを表す場合が結構ありそうです。
あえて微妙なところにかけ、カモフラージュしているような気がします。
真面目に見ていないから、いつからかはわかりませんが、この「おはスタ」にはどうもこの頃、本来の曜日のレギュラーに関係なく、ピン芸人の小島よしおが「なぞなぞハンター」なるキャラを扮し、なぞなぞを出題するコーナーがよく出ます。
昨日の朝などは、「物事をはっきりと話さない鳥はな~に?」のような問題だったと思います。
答えは「カモ」でした。
いや、曖昧な言い方をする時によく語尾に「かも」を付ける、というだけの、贔屓目に見てもあまり出来のよくないなぞなぞでした。
しかし心に覚えがあります。この語尾に「かも」を付けるのは、何を隠そうと、僕もよく使う、かも。
あれは競馬ブーム真っ直中の1994年頃まで遡る話です。
当時、井崎脩五郎と須田鷹雄のふた方が教授と博士のキャラクターを扮し、対談形式で全G1レースの一週間前予想をする、という企画が「週刊読売」で連載されていました。
軽妙なトークが人気を博したコーナーではありますが、予想の方は惨憺たるもので、皐月賞からオークスまではひとつも的中がなく、そのままナリタブライアンが断然人気だったダービーを迎えていました。
ダービーの週の対談には、こんな展開がありました:
須田: ここまでのまとめとしては、「2~5番人気くらいの馬の単勝がいいかも」ってことになりますね。
井崎: 「かも」っていう文末がイカすな(笑)。
須田: もはや我々は、断定的な物言いをできる立場ではありません(笑)。
笑っている場合でなく、読んでいてハッと思いました。まるで正解をあえて避けるような予想をし続けた自分は、はたして断定的な物言いをできる立場にあるのでしょうか?
深く反省し、以来、この競馬会のカモは、ますます「かも」を多用するようになりました。
もっとも、「かも」は「疑問」だけではなく、「詠嘆」であるケースも昔から例がたくさんありました。
式亭三馬の「浮世風呂」には、鴨子(かもこ)と鳧子(けりこ)というふたりのアマチュア女性国学者が銭湯でいろいろ論じ合う段がありますが、このふたりの名前は和歌でよく出てくる「かも」と「けり」から付けたものです。
「かも」はこういう使い方で登場されるぐらい、典型的に古典和歌的な言葉であって、暇な人?がいて、数えると、「万葉集」には「かも」が七百回くらいも出ているらしいです。
平安時代になって、「かも」が衰えて、「詠嘆」のほうの使い方では「かな」が取って代わりましたが、「万葉」を手本に仰ぐ近代和歌のおかげて、いつしかふたたび復活してきました。
「監房より今しがた来し囚人はわがまへにゐてやや笑めるかも」 (斎藤茂吉)
「磐代の岸の松が枝むすびけむ人は帰りてまた見けむかも」 (長忌寸意吉麿)
磐代の岸の松が枝を結んだという人は、ここを帰り道にまた通って、この松をもう一度見たのだろうかしら、というわけなので、これは疑問の気持ちなんですね。
「浦廻より漕ぎ来し船を風早み沖つ御浦にやどりするかも」
浦のめぐりを漕いで来たけれど強い風が吹くから、沖の方の浦に逃げて、こんなふうに宿りをしているんだなあ、とこちらは詠嘆風になっています。
と言っても、文法の先生がすぐ「疑問」であるとか「詠嘆」であるとか、明確に区別したがりますが、意外ときれいに区別できるものではなく、不確かだなあという、疑問であり、詠嘆でもある、両方を混じったような気持ちを表す場合が結構ありそうです。
あえて微妙なところにかけ、カモフラージュしているような気がします。
ピカ・ピカの能力 ― 2011-01-22 01:03:50

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グーグルで「田中邦衛」の画像を検索すると、上の絵が出てきました。
本当は近頃ハマっている、尾田栄一郎のマンガ「ワンピース」の登場人物、ボルサリーノ大将(通称黄猿)です。
むろん見ての通り、ちょっと前の田中邦衛をモデルにしているに違いないですが、なにしろ海軍最高戦力である三大将のひとりで、悪魔の実でも最強を誇るロギア系、「ピカピカの実」の能力者であります。
この「ピカピカの実」の能力は凄まじく、敵の攻撃を透かし、無効化させたり、光の速さで蹴りを入れたり、指先から強力なレーザー光線を発射したりと、とんでもなく恐ろしいです。
黄猿の必殺技のひとつに、「八咫鏡(やたのかがみ)」というのもありまして、両手を体の前に合わせて発光する鏡を作り出すと、鏡から出る光の軌跡に沿って、自身が光の如く超高速移動できるという、これまた誠に便利な技です。
八咫鏡はむろん知られるように、本来「三種の神器」のひとつです。ほかのふたつ、八尺瓊勾玉と天叢雲剣もちゃんと黄猿の技にあります。
鏡の武器と言えば、アルキメデスの話のなかには凹面鏡を使って、攻めてくるローマ軍の船を焼き尽くす、という伝説があります。ディスカバリーチャンネルの「怪しい伝説」で取り上げられた回はたまたま見たのをいま思い出しましたが、おもしろかったです(失敗しましたが)。
機動戦士ガンダムのなかのソーラ・システムも、もしかして同じようなものでしたか?もちろんもっと大規模で、それに宇宙空間のなかにあるために効果が大きいかも知れませんが。
鏡と言えば、鏡に映った姿を自分と認識できることがいまわかっているのは、人間、類人猿、イルカ、象、そしてなぜかカササギだそうです。(http://slashdot.jp/science/article.pl?sid=08/08/22/0826210)
カササギは鳥類のなかでも大きな脳を持っているという特徴があるそうで、そのぶん、頭がよいかも知れません。
英国では野生のカササギのさえずりが災難の到来を警告する、という話をどこかで読んだことがあります。スコットランドでは不吉どころか、悪魔の鳥と呼ばれているくらいです。
しかし、東アジアでは逆です。カササギは韓国の国鳥(もしくはソウルの市鳥?)、中国でも「喜鵲」と表記されているように、「七夕」の伝説のためか、「めでたい」イメージが強いと思います。
蕭紀の「詠鵲詩」があります:
「欲避新枝滑,還向故巣飛。今朝聴声喜,家信必応帰」。
声を聞いて喜ぶのですから、やはり吉兆として捉えていたのでしょう。
カササギではなく、カラスのほうが不吉な鳥とされたりします。しかし、カササギも実際はカラス属なので、生物学的には近い種類です。運不運は紙一重、ということでしょうか?
ロッシーニに「泥棒かささぎ」という有名なオペラがあります。不運なヒロインが冤罪に陥れられていましたが、銀のスプーンを盗んで行った真犯人が、実際はカササギだったという話です。
カラスもカササギも、けばけばしい派手な物、光る物を、好んで盗む癖があります。
だから、カササギの学名をピカ・ピカ(Pica pica)と言うんだ、と納得したところ、日本語がわからない外国人には基本的に通用しないと思います。
グーグルで「田中邦衛」の画像を検索すると、上の絵が出てきました。
本当は近頃ハマっている、尾田栄一郎のマンガ「ワンピース」の登場人物、ボルサリーノ大将(通称黄猿)です。
むろん見ての通り、ちょっと前の田中邦衛をモデルにしているに違いないですが、なにしろ海軍最高戦力である三大将のひとりで、悪魔の実でも最強を誇るロギア系、「ピカピカの実」の能力者であります。
この「ピカピカの実」の能力は凄まじく、敵の攻撃を透かし、無効化させたり、光の速さで蹴りを入れたり、指先から強力なレーザー光線を発射したりと、とんでもなく恐ろしいです。
黄猿の必殺技のひとつに、「八咫鏡(やたのかがみ)」というのもありまして、両手を体の前に合わせて発光する鏡を作り出すと、鏡から出る光の軌跡に沿って、自身が光の如く超高速移動できるという、これまた誠に便利な技です。
八咫鏡はむろん知られるように、本来「三種の神器」のひとつです。ほかのふたつ、八尺瓊勾玉と天叢雲剣もちゃんと黄猿の技にあります。
鏡の武器と言えば、アルキメデスの話のなかには凹面鏡を使って、攻めてくるローマ軍の船を焼き尽くす、という伝説があります。ディスカバリーチャンネルの「怪しい伝説」で取り上げられた回はたまたま見たのをいま思い出しましたが、おもしろかったです(失敗しましたが)。
機動戦士ガンダムのなかのソーラ・システムも、もしかして同じようなものでしたか?もちろんもっと大規模で、それに宇宙空間のなかにあるために効果が大きいかも知れませんが。
鏡と言えば、鏡に映った姿を自分と認識できることがいまわかっているのは、人間、類人猿、イルカ、象、そしてなぜかカササギだそうです。(http://slashdot.jp/science/article.pl?sid=08/08/22/0826210)
カササギは鳥類のなかでも大きな脳を持っているという特徴があるそうで、そのぶん、頭がよいかも知れません。
英国では野生のカササギのさえずりが災難の到来を警告する、という話をどこかで読んだことがあります。スコットランドでは不吉どころか、悪魔の鳥と呼ばれているくらいです。
しかし、東アジアでは逆です。カササギは韓国の国鳥(もしくはソウルの市鳥?)、中国でも「喜鵲」と表記されているように、「七夕」の伝説のためか、「めでたい」イメージが強いと思います。
蕭紀の「詠鵲詩」があります:
「欲避新枝滑,還向故巣飛。今朝聴声喜,家信必応帰」。
声を聞いて喜ぶのですから、やはり吉兆として捉えていたのでしょう。
カササギではなく、カラスのほうが不吉な鳥とされたりします。しかし、カササギも実際はカラス属なので、生物学的には近い種類です。運不運は紙一重、ということでしょうか?
ロッシーニに「泥棒かささぎ」という有名なオペラがあります。不運なヒロインが冤罪に陥れられていましたが、銀のスプーンを盗んで行った真犯人が、実際はカササギだったという話です。
カラスもカササギも、けばけばしい派手な物、光る物を、好んで盗む癖があります。
だから、カササギの学名をピカ・ピカ(Pica pica)と言うんだ、と納得したところ、日本語がわからない外国人には基本的に通用しないと思います。
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