無力な存在2008-05-16 23:51:23

 環境保護に関連して、近年によく聞かれるシナリオでは、人類はほとんど無限の力を持つ天地の主宰、地球は弱く、簡単に割れそうなガラス細工か、すぐにでも破れそうな薄い膜のようなものです。
 慎重に、大事に扱わないと、いまにもガラスが割れて、膜が破れそうです。

 はたしてそうでしょうか?
 他の動物の毛皮でようやく寒さを凌げ、コンクリートで出来た構造物の中に身を隠す人類は、どこにそんなに巨大なパワーがありましょうか?地震、洪水、強風、大自然の猛威の前に、人類は相変わらず無力で、かよわい存在ではありませんか?


 数十億年にもなる地球の年齢のなか、人類の仲間が登場したのはせいぜい数百万年前、まして歴史に残る文明時代は数千年です。
 長い長い歳月のなか、地球のほうはいくらでも環境の異変を経験してきました、何回もの氷河時代があったし、もしかして巨大彗星、隕石ともぶつかっていました。
 人類が百年間かけてまわりの環境をむちゃくちゃにしてしまって、そのまま滅びて行っても、地球は数万年を掛ければきっと元通りにできるのでしょう。地球の年齢から見れば、いままで生きてきた時間の、そうですね、十万分の一ぐらいでしょうか。


 環境を破壊して困るのは決して地球ではなく、人類自身です。そして、不幸にして人類と同じ時代を生きているほかの動植物です。

 謙虚に自分の弱さを認め、人間が生きていける条件いかに厳しく、いまの環境がいかに有り難いかを、とにかく認識、自覚することが先決かと思いました。
 どうすれば種族の生存が長らえるか、自ずと少しずつ答えが見えてくるのではないでしょうか?