これもダブルスタンダードか ― 2013-10-22 23:31:36
このタイトル、whyさんのブログ文(http://blogs.yahoo.co.jp/bao_bao_cj/62203396.html)から、そのままそっくり借用しようと思いましたが、著作権に引っかからない範囲(^^;)で、マイナーチェンジを施しました。
whyさんの場合、相手との共通の文化や認識に基づき、相手の思考様式を理解し、異なる価値判断を示したものだと解しました。
なるほど、ダブルスタンダードは存在してもおかしくないです
日本人だって、敬語の使い方のおぼつかない人たちが増えています。
慣れればどうということがないでしょうか、年配の方も国語にうるさくなくなり、若者の怪しい言葉遣いを指摘する人が減ったように見受けられます。そういう世の中なのでしょう。
しかし一方で、マニュアルによって鍛えられた接客業は、まったく基準が違うようです。
井上ひさしが著書に書いていますが、ファーストフード店の若い少女店員が、非の打ち所一つない、あまりに完璧な敬語を流暢に駆使しているのを聞いて、一瞬、わけがわからなくなったそうです。
「いらっしゃいませ。ご注文をうけたまわらせていただきます。」
「こちらでお召し上がりでしょうか?それともお持ち帰りになさいますか?」
「お会計をさせていただきます。消費税がかかりまして五百七十六円になります。」
「千円のおあづかりです。はい、四百二十四円のお返しになります。」
「お待たせいたしました。どうぞごゆっくりお召し上がりくださいませ。」
「......ありがとうございましたァ。」
余談ですが、プロによれば、顧客から「他にないのか?」と聞かれて、「ございません」と否定形で応答するのは失格で、「ただいまはこちらだけになっております。」と肯定形が出て初めて一人前だそうです。
そんなものですか。
井上先生と同じ感想で、戦後、やはりお客は神さまになったのです。
日常的な会話形式から乖離し、ただ接客マニュアルへの準拠を考えて型に嵌めた対応を、客側も無意識のうちに求めているかも知れません。
買い物のときだけ、一時的に、神さまになるんです。
whyさんの場合、相手との共通の文化や認識に基づき、相手の思考様式を理解し、異なる価値判断を示したものだと解しました。
なるほど、ダブルスタンダードは存在してもおかしくないです
日本人だって、敬語の使い方のおぼつかない人たちが増えています。
慣れればどうということがないでしょうか、年配の方も国語にうるさくなくなり、若者の怪しい言葉遣いを指摘する人が減ったように見受けられます。そういう世の中なのでしょう。
しかし一方で、マニュアルによって鍛えられた接客業は、まったく基準が違うようです。
井上ひさしが著書に書いていますが、ファーストフード店の若い少女店員が、非の打ち所一つない、あまりに完璧な敬語を流暢に駆使しているのを聞いて、一瞬、わけがわからなくなったそうです。
「いらっしゃいませ。ご注文をうけたまわらせていただきます。」
「こちらでお召し上がりでしょうか?それともお持ち帰りになさいますか?」
「お会計をさせていただきます。消費税がかかりまして五百七十六円になります。」
「千円のおあづかりです。はい、四百二十四円のお返しになります。」
「お待たせいたしました。どうぞごゆっくりお召し上がりくださいませ。」
「......ありがとうございましたァ。」
余談ですが、プロによれば、顧客から「他にないのか?」と聞かれて、「ございません」と否定形で応答するのは失格で、「ただいまはこちらだけになっております。」と肯定形が出て初めて一人前だそうです。
そんなものですか。
井上先生と同じ感想で、戦後、やはりお客は神さまになったのです。
日常的な会話形式から乖離し、ただ接客マニュアルへの準拠を考えて型に嵌めた対応を、客側も無意識のうちに求めているかも知れません。
買い物のときだけ、一時的に、神さまになるんです。
コメント
_ 花うさぎ ― 2013-10-27 10:21:08
_ T.Fujimoto ― 2013-10-27 21:27:27
花うさぎさん、こんばんは。
仰る通り、そのファーストフードの店員が特別に凄いというわけではなく、完璧なマニュアルで鍛えられているからでしょうね。しかし、こういう会社の接客アニュアルの多くは、社外秘となっています。手の内を見られてはばつが悪いところが、多少こういうマニュアル敬語の核心に触れているような気がします。
仰る通り、そのファーストフードの店員が特別に凄いというわけではなく、完璧なマニュアルで鍛えられているからでしょうね。しかし、こういう会社の接客アニュアルの多くは、社外秘となっています。手の内を見られてはばつが悪いところが、多少こういうマニュアル敬語の核心に触れているような気がします。
_ why ― 2013-10-28 00:02:15
アハ、意匠権を主張しようかしら。
色々なところにダブルスタンダードが見え隠れしますね。
中国人だから対応が悪くても仕方がないも、若い子だから敬語が出来ないだろうも、いいか悪いか別として、言ってみればバイアスがかかっていますね。
逆の立場にすれば、そこで甘えが生じたりしたらいい方向に向かないだろうなと思います。
ところで、ファーストフード店でもコンビニでも井上先生も驚くような完璧な敬語を話す人は確かに時々いますが、しかしそれがなかなかの早口で聞き取れないのは私だけでしょうか。
時には何度も聞き返して相手をうんざりさせることがありますけれど、私の耳が悪いのか相手の滑舌が悪いのか。
分からないと余計確認したくなって、聞き返してしまったりしますが、大抵、フランクフルトもご一緒にどうですかとか、おでんはいかがですかとかそのたぐいのセールストークですね。とにかく耳がついていかず、悩みの種です。
色々なところにダブルスタンダードが見え隠れしますね。
中国人だから対応が悪くても仕方がないも、若い子だから敬語が出来ないだろうも、いいか悪いか別として、言ってみればバイアスがかかっていますね。
逆の立場にすれば、そこで甘えが生じたりしたらいい方向に向かないだろうなと思います。
ところで、ファーストフード店でもコンビニでも井上先生も驚くような完璧な敬語を話す人は確かに時々いますが、しかしそれがなかなかの早口で聞き取れないのは私だけでしょうか。
時には何度も聞き返して相手をうんざりさせることがありますけれど、私の耳が悪いのか相手の滑舌が悪いのか。
分からないと余計確認したくなって、聞き返してしまったりしますが、大抵、フランクフルトもご一緒にどうですかとか、おでんはいかがですかとかそのたぐいのセールストークですね。とにかく耳がついていかず、悩みの種です。
_ T.Fujimoto ― 2013-10-28 22:48:45
whyさん、早口のマニュアル敬語は、通り一遍の手続きに過ぎず、聞き返すほどのことは話していない場合がほとんどでしょうね。
ダブルどころでないほど価値判断の基準がたくさん存在するのは、仰るとおりだと思います。相手によってだけでなく、時間、場所にも依存するでしょうし、意識してかしないでか我々は日常的に使い分けているような気がします。
また、相手にもそのように期待することもあります。海外の方との会議では、僕の英語だから、多少文法がおかしくても単語や文脈から意味を汲んでくれるんだよな、的な気持ちです。
ダブルどころでないほど価値判断の基準がたくさん存在するのは、仰るとおりだと思います。相手によってだけでなく、時間、場所にも依存するでしょうし、意識してかしないでか我々は日常的に使い分けているような気がします。
また、相手にもそのように期待することもあります。海外の方との会議では、僕の英語だから、多少文法がおかしくても単語や文脈から意味を汲んでくれるんだよな、的な気持ちです。
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中国にいると、つっけんどんな対応をされることが多くて、
一瞬、不愉快になったり、「どうして?」といぶかしく思ったりしますが、
すぐに「別に意味のないことなのだろう。気にすることはない」と考えています。
ま、誰もがしている普通のことですが、これが常態となってしまうと日本に帰った時に困りそうですね。
ファーストフードの店員の言葉使いは、彼女が完璧というよりは、マニュアルが完璧なのでしょうね。