抽象的な学問は抽象的に学ぼう、でしょうか?2008-12-20 09:30:00

 数学の抽象的な概念や記号を、いきなり子供に理解させるのは容易ではありません。
 割り算を教えるときにキャンディを兄弟たちに分け与えたり、分数を教えるときはリンゴやピザを切ったりします。具体例を用いて教えるのは当たり前のように思われてきました。

 しかし、です。
 ちょっと古い記事ですが、身近な具体例の利用は数学学習の助けにならない、と書かれたものを見かけました。
<http://health.nikkei.co.jp/hsn/hl.cfm?i=20080501hk000hk>


 「学んだことを試すテストには文章題が優れた手段となるが、教えるための手段としては有用とはいえない」ともあります。

 どうでしょうね。
 具体例の助けを借りて失敗するのは、深い思索をせず、簡単にわかったように思い込んだ結果ではないかとも思えます。難しい概念を真に理解するためには、やはりそれなり苦労して模索、、咀嚼する必要があるのでしょう。

コメント

_ 月の光 ― 2008-12-20 11:27:56

リンク先の文章は、受け手側(生徒側)に着眼した問題の解析をしていますが、学習ではなく、指導と言う教師側の観点を失念していると思います。
具体的事例を用いると、理解させたと思い易いのではないでしょうか?
それに対し、抽象的な方法では本質論まで掘り下げなければ理解させたと思えないので、結果的に受け手側の理解が深まるのではと思います。

_ T.Fujimoto ― 2008-12-21 10:57:05

月の光さんが仰った通りかも、と僕も思いました。
具体例だけだと、学ぶ側も教師側も、理論の本質まで深堀せずに満足してしまうせいかも知れません。
数学には近道がなく、抽象的な概念とその具体化した実例、バランスよく取り入れたほうがいいでしょう。

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