秋の彷徨2006-10-09 00:02:34

今日撮った山中湖と富士山の写真
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 妻が子供を連れて旅行に行ったので、僕もひとり気ままでドライブに出かけました。

 まずは松田から国道246号線に登り、マーク・ノップラー(Mark Knopfler)の映画音楽を聴き、富士山を見ながら、のんびりと西へ進みました。途中で147号線の明神峠を越える道を右に選び、パワー不足気味のファミリアをいっぱいにふかし、くねくねと曲がりながら山道を登りました。

 三国山の森林地帯を抜けて、あとは一瀉千里に山中湖に下る、という眺めのいい場所で休憩タイム。山巓の道沿いに立ち、目は光を吸い取り、耳は風の音を拾っているばかりでした。

 気持ちいい。
 と同時に、寂しい、という単語も浮かんできたが、それを言葉にすることができませんでした。

【蔵書自慢】夢のあと、私の競馬2006-10-09 09:54:03

「夢のあと」と「私の競馬」、

 半分ふざけて、このサブタイトルをつけて書いたのは4、5回目ぐらいになりますが、不思議なことに、日本語の本は初めて。
 浜尾朱美さんの「夢のあと - My競馬diary -」と、「私の競馬 A Horse For Me」、日刊スポーツに連載されたコラムを中心にまとめたものです。

 浜尾さんの文章は端正にして軽妙。
 例えば、

 何が起こったかも判らぬまま、私達もひとしきり拍手を送った。草競馬のささやかでほんわかとしたひと時。ふたりでこんな旅をしたことをいつか懐かしく思い出す日も来るのだろう。さやさやと立ち始めた秋風の中、老夫婦になった自分達の姿を胸に描いた。ずっと手をつないでいよう、と不思議と素直に思わせるウィーンの森の競馬場だった。
 私はこういうのでいい。

 そして、所々爆笑を誘います。

 金曜日の午後四時過ぎ、仕事で来てみたら、大画面の前に、どうにもこの場にそぐわない紺のスーツの男が座っていた。近眼なのでよく見えず、ちょっと自信がなかったが、どう考えても知っている男だ。一緒にいたラジオ構成作家N村さんに聞いてみた。
 - あの、あそこにいるの人、私の夫ではないでしょうか。

 競馬の結果付きなのが、またうれしいです。
 寺山修司の「スシ屋の政」「トルコの桃ちゃん」などが登場するシリーズも楽しく読みましたが、こちらのほうは僕にはリアルタイムで見た競馬、過ごした時代なので、より思い出があります。

 で、なにが自慢かというと、縁があって、'96年と'98年、どちらの本も浜尾さんのサインを頂いています。忘れがたい、宝物の1つです。