北極へ行ってウイスキーを飲もう2011-11-10 23:21:28

 「トリスを飲んでHawaiiへ行こう!」が大きな話題を呼んだのは、いまから50年前です。
 懸賞で海外旅行が当たるのは、いまとなってはどうということはなく、公正取引委員会からクレームが入る話も、当然ながらありません。

 現にサントリーさんのホームページに行ってみたら、「カナディアンクラブ」で「カナダの旅が当たる」、というプレゼントキャンペンがちょうどいま実施されていることに気づきました。


 アルコール類の宣伝は派手なのが多いですが、この「カナディアンクラブ」は、手元の「酒 面白すぎる雑学知識」(青春出版社)によれば、かつてとんでもないキャンペーンを行ったことがあります。
 方法自体は単純です。世界中のあちこちに、木箱に入ったカナディアンクラブを隠し、そのウイスキーを発見できた者に差し上げる、それだけの話です。

 問題はその場所です。
 ベネズエラのエンジェル滝、アリゾナ州の廃坑、マンハッタンの高層ビルのてっぺん、などです。

 しかし、1967年から1981年まで続けられたこのキャンペーンで、隠された木箱22コのうち、少なくとも16箱は発見されました。
 場所を考えれば、思いのほか高い発見率です。
 例えばキリマンジャロの山頂で、デーンマークのジャーナリストが探険中になにものかに足がとられ、転んでしまいましたが、立ち上がって見たら、それがカナディアンクラブの木箱だった、という話も伝わっています。

 さすがにこれは無理だろう、というのもあります。
 北極に隠されたのが、その最もたるものです。なにしろ飛行機のうえから、眼下の広大な氷原にめがけて投下しただけですから。