幻の曲「廣陵散」 ― 2008-04-07 22:52:12
武侠小説の巨匠・金庸は、その「笑傲江湖」のなか、「廣陵散」という古い琴曲について言及しています。
小説のタイトルにもなっている、曲洋と劉正風が合作した「笑傲江湖曲」、その一部は「廣陵散」をもとに改編した曲だそうです。
「廣陵散」は、晉の稽康が亡くなった後に伝わらなくなったが、曲洋が漢時代の皇帝、重臣の古墳を掘りまくって、ようやく古い楽譜を見つけ出した、という設定になっています。
いま、ちょうど「剪燈餘話」(明・李禎の著作)を読んでいますが、その第一巻の「月夜彈琴記」に、思いかけず、この「廣陵散」が出ています。
既に鬼籍に入った、趙氏の侍女だった碧桃女子が、祭ってくれた馬緝之に感謝し、「廣陵散」の楽譜を授けた、というくだりです。
馬緝之はこの曲を大事にして、決してほかの人に教えず、結局、馬緝之が死んだあと、この曲が弾ける人もいなくなった、という話になっています。
ところで、ネットで調べたら、「廣陵散」の楽譜は現存しているようです。
明・朱權が編著した「神奇秘譜」に初めて出ている楽譜なので、云われているような、漢の時代から存在していた幻の曲かは、だいぶ怪しいです。
しかし、そのいま残っている「廣陵散」も、四十五段もあるかなり長い曲で、難易度も非常に高いとのことです。
小説のタイトルにもなっている、曲洋と劉正風が合作した「笑傲江湖曲」、その一部は「廣陵散」をもとに改編した曲だそうです。
「廣陵散」は、晉の稽康が亡くなった後に伝わらなくなったが、曲洋が漢時代の皇帝、重臣の古墳を掘りまくって、ようやく古い楽譜を見つけ出した、という設定になっています。
いま、ちょうど「剪燈餘話」(明・李禎の著作)を読んでいますが、その第一巻の「月夜彈琴記」に、思いかけず、この「廣陵散」が出ています。
既に鬼籍に入った、趙氏の侍女だった碧桃女子が、祭ってくれた馬緝之に感謝し、「廣陵散」の楽譜を授けた、というくだりです。
馬緝之はこの曲を大事にして、決してほかの人に教えず、結局、馬緝之が死んだあと、この曲が弾ける人もいなくなった、という話になっています。
ところで、ネットで調べたら、「廣陵散」の楽譜は現存しているようです。
明・朱權が編著した「神奇秘譜」に初めて出ている楽譜なので、云われているような、漢の時代から存在していた幻の曲かは、だいぶ怪しいです。
しかし、そのいま残っている「廣陵散」も、四十五段もあるかなり長い曲で、難易度も非常に高いとのことです。
コメント
_ why ― 2008-04-24 11:57:47
_ T.Fujimoto ― 2008-04-29 01:03:02
whyさん、こんばんは。
昔の音楽はどんなものだったのでしょうかね?
そう言えば、唐の音律を研究して再現?された「春江花月夜」の曲を、高校時代の国文の先生が教えてくれました。そのメロディーはいまもおぼろげながら覚えていて、退屈という感じはなかったのですが、確かに、比較的に単純だったかも知れません。
とは言え、単純なものでも、大きなパワーを秘めている場合がありますけどね。
昔の音楽はどんなものだったのでしょうかね?
そう言えば、唐の音律を研究して再現?された「春江花月夜」の曲を、高校時代の国文の先生が教えてくれました。そのメロディーはいまもおぼろげながら覚えていて、退屈という感じはなかったのですが、確かに、比較的に単純だったかも知れません。
とは言え、単純なものでも、大きなパワーを秘めている場合がありますけどね。
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でも、昔は音律は五音しかなかったというではありませんか。ド、レ、ミ、ファ、ソ、ラまでだったのでしょうかね。
とすると、今の音楽の方がずっとバリエーションが豊富でしょうね。
幻の名曲も案外、退屈なものだったり・・・ま、「五音不全」な私にはどっちみち、難しいものでしょうが。