昔の丸型郵便ポスト2016-04-21 22:33:07

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 近所の郵便ポストです。

 この古い丸型ポストは1949年(昭和24年)から使われて、角型ポストが出た1970年代以降は作られなくなったが、いまだ日本中に多数残っています。

 「江戸の醍醐味」(荒俣宏、光文社)によれば、日本ではじめてこのような円筒型ポストが登場したのは1901年(明治34年)、俵谷高七という発明家が考案した「俵谷式ポスト」だそうです。
 ちなみに、日本初の自動販売機は煙草などを売る自販機で、1888年にやはり俵谷高七が開発したそうです。(http://www.jpo.go.jp/shiryou/s_sonota/map/ippan23/4/pdf/4-2-1.pdf

 「俵谷式ポスト」とほぼ同時、同じ日本橋界隈に試験的に設置されたのが、元鉄道局員の中村幸治が考案した「中村式ポスト」です。
 俵谷式より優れているのが防火の工夫です。上部の笠が蝋で本体と接着され、なかに砂が格納され、火災時の熱で蝋が溶けると、なかの砂が落ちて、郵便物を覆って保護する仕組みになっているようです。

 先人の発想は、なかなか面白いと思います。