イカロスを探せ2010-06-12 06:13:31

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 路地を出ると整形医院があって、家から徒歩1分なので、こういうときは便利です。
 待合室で手に取ったブリュセル王立美術館の画集に、「イカロスの墜落が描かれた風景」が載っていました。

<http://commons.wikimedia.org/wiki/File:Bruegel,_Pieter_de_Oude_-_De_val_van_icarus_-_hi_res.jpg>

 遅ればせながら、巨匠・大ブリューゲルことピーテル・ブリューゲル(Pieter Bruegel de Oude)は、最近気になる画家のひとりとなっています。
 題名とは裏腹、初めて見たときはこの絵のどこにイカロスが、と捜すのに30秒はかかりました。蝋で鳥の羽毛を固めてできた翼を付け、空高く飛びあがったイカロスの大冒険も、その終焉は呆気ないものでした。

 ウイキペディアに格納されている画像はいくぶんくすんでいますが、画集で見たのはもっと明るく、海面も朝焼けで光っていました。
 現実は主にリアリズムに支配され、日々の営みに出かける農夫にとっては、文字通り他人事ですね。

コメント

_ 花うさぎ ― 2010-06-12 08:09:18

私も30秒はかかりました。

ブリューゲルといえば、「怖い絵」(中野京子著)という本がでていて、確かそのうちの「怖い絵2」にブリューゲルの絵も載っていました。
農婦らが謎の包みを奪い合っているような絵なのですが、その絵には怖い事実が隠されているという内容でした。

それも怖い絵でしたが、これもある意味怖いですね。
人はなぜかつまらない他人の瑣事に好奇心をもつ一方で、他人の不幸にはかくも鈍感なのか。ある意味、たくましさでもありますけど、寂しいことでもありますね。

_ T.Fujimoto ― 2010-06-14 01:22:06

花うさぎさん、「怖い絵」はNHKの番組にもなっていますよね。先日、たまたまテレビで初めて見ましたが、エゴン・シーレの「死と乙女」が取り上げられました。
調べたてみたら、「怖い絵」、「怖い絵2」、「怖い絵3」はどれもブリューゲルの絵を入れてあって、「怖い絵3」のほうに入ったのが、まさにこの「イカロスの墜落が描かれた風景」でした。

ですが、逆の意味、死をこれほど冷たく流して行ければ、そこにはもう朝日で燦々と光る海だけで、怖いものがなにもないですね。
なんとなく、イエイツの墓に刻まれている詞を思い出しました:
Cast a Cold eye / On life, on death / Horseman, pass by!
生も、死も / 冷たく見ながせ / 騎馬の男よ、行け!

_ 花うさぎ ― 2010-06-14 08:39:05

私は「怖い絵」は最初のものだけもっていて、2と3は図書館で借りみました。
イカロスの絵は、3に載っていたのですね。すっかり忘れていました。
また、借りてどんなことが描かれていたかみてみましょう。

>生も、死も / 冷たく見ながせ

ほほほ。それは言うは易く行うは難しですね。

_ T.Fujimoto ― 2010-06-16 23:31:57

花うさぎさん、「怖い絵」はテレビでたまたま見ただけですが、意外とおもしろいかも知れません。本のほうも存在は知っていますが、まだ見ていません。今度、借りてみようかな、と思いました。

_ sharon ― 2010-06-21 09:07:27

やっと見つけました、海に飛び込む人間の足が。
最初はずっとイカロスと言う名の宇宙船を探していました。

_ T.Fujimoto ― 2010-06-23 22:56:40

sharonさん、見つかりましたか?
イカロス専門チャネルによると、宇宙船のほうのイカロスは、発射成功から33日目、元気に動いているようですね。この名前だと、飛行実験の偉大な成功のあと、どこか失敗して墜落してしまいそうですが...

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