ふたたびパルジファル2007-09-17 00:33:24

 子供を連れて、横浜は桜木町へ行ってきました。

 日本丸と船の博物館を見学したり、ポケモンセンターへお土産を買いに行ったり、みなとみらいの遊園地で乗り物をしたりする、そんな1日でした。
 電車のなかで、子供は「時の探検隊」で勇気をみがき、親はだいぶ前に途中で投げ出した「フランス文学案内」(渡辺一夫&鈴木力衛 岩波文庫別冊)を最初から適当にめぐりました。
 12世紀の大詩人クレチヤン・ド・トロワの代表作の1つに、「ペルスヴァル」と出てきました。今度はフランス語発音だからでしょうか、ペルスヴァルと綴るが、ワーグナーがオペラ「パルジファル」にした話であり、底本の1つだったかも知れません。

 話が前後しますが、2ヶ月前ぐらいでしょうか、平井洋さんのブログで読んだ話で、坂本龍一さんがラジオで「パルジファルって、モワーーッ、としてるところが好きなんですよね。」と言ったそうです。
 「モワーーッ、」という表現は面白いですが、こちら素人でも多少わかるような気がします。
 考えてみれば、パルジファルには対比的な構図がいくつか共存しています。
 キリスト教と邪教、妖女の誘惑に負けた王と純粋な心を持つ若者、聖杯と「エヴァンゲリオン」のおかげですっかり日本での知名度があがった、ロンギヌスの槍。
 しかしドラマ的な位置づけとして明確に対比させながらも、大きな興奮や感動を伴ってばかりではなく、どこかモワーーッ、」とした感じのままの対比関係だったような気がします。